
長いことアイドルやってるなと(笑)
――ふとしたときに自分の進退を考えるのはどうしてなのでしょうか。
「歳?」
――えー! 年齢ですか。
「私はもともと16、17歳とかでアイドルを始めて。前の事務所にいたとき、20歳オーバーの人はみんなオバさんだと思ってたんですよ」
――おお(笑)。
「16、7の時って23くらいの人をそう思ったりするじゃないですか」
――そのくらいの年頃は自分が世界の中心ですしね。
「本当にそうで、だから私は20歳にはアイドルを辞めて、短大を卒業して働くという道も考えてたんです。なのに、ふと自分の人生を振り返ったら、長いことやってるなと(笑)。短大に入ったのもアイドルと両立しやすいからという理由だったし、その頃にはこの活動が優先になっていたから就職しないでこっちをやろうという気になったんです。
でも、7年やってきた今、目標もなくやってきちゃったから、どこまでいったら満足とかも特にないんです。ないからこそ、中野だったり武道館が決まってたりして……(再び涙を流しながら)その先に自分が行けるポテンシャルも体力もないのではないかと思っちゃってます。
でも、早桜だったらできると思ってます。だから早桜は続けてほしい」
続けられたのはありがたいし、今が一番いい環境だけど……
――優雨さんと早桜さんは武道館の先のことを考えていそうですね。
「考えちゃいますね。同じ時期に始めた子は結構いないし、いたとしても転生しまくって何回目かのアイドルになってて……名前も顔も変わっちゃったりしてるから」
――(笑)。それだけ続けることがシビアだということですよね。夢があったわけではないけれど、いつかは辞めるからこそ頑張ってこられたという側面もある。
「それは確実にそうです。いつも、ここまでは頑張ろうって決めて、そこに向かってきたんですよね」
――武道館公演となると、それこそ1年単位で先を見据えて動くわけで。仮に、この先にまた大規模の目標が設定されたときに、自分はできるだろうかという不安があると。
「そうですそうです。でも、ファンの人に不安に思われたくないんですよね。でも、これ以上私がアイドルを続けていたら、応援してくれる人たちの人生も心配になってくるんですよ。
かといって会えなくなったらみんなは何を楽しみに生きるんだろうとか考えちゃいますし。みんなのことが心配になって辞められない……って考えたりもして」
――もともとのキャリア設計で言うと、今は想定外のところにきているんですね。言わばボーナスステージというか。
「まさにそうですね。多分、自分の想定よりも長くやりすぎたから色んなことを考えちゃうんです。続けられたのは本当にありがたいし、今が一番いい環境だと思うけど、もうどうなるかわからない(笑)」
――かつてないほど大きな目標が設定されると、区切りのことも頭をよぎるんですね。
「長くやってるぶん、永遠じゃないことはわかっちゃっているので。偉い人の一言で解散しちゃったりもするし、メンバー内で色々あって解散というのも見てきたし。
それに比べたら本当に嬉しいことなんですけどね。どこでどこでワンマンをやると決めてもらえて、そこに向かってツアーがあったりリリースがあったりして、流れを作ってもらえるのが見えるから、頑張らないといけないなと思ってます」
――例えばですけど、ずっと続けるという可能性はありますか? 先日、でんぱ組.incの日比谷野音のライブに行きましたが、古川未鈴さんは母親になってから久々にステージに立っていて、かっこよかったですよ。
「それは本当にすごいですよね。そういう道もあるよって提示してくれる人がいる時代にアイドルをやれているのは本当に恵まれていることだと思います。Negiccoさんもそうですし。
ただ、クマリとなると……早桜ニコが結婚したらイヤ!って私なら思う(笑)。そう思うのも、クマリがまだそのフェーズには至ってないってことなんでしょうけど。でも、先のことは全然わからないですね」
私、作る側もやってみたいんです
――それにしても、武道館公演はあらゆる意味でスリリングだなと感じています。
「私たちのワンマンはMARZで始まって、WWWでやって、という感じで100、200、300人と少しずつ進んできたんですけど、MARZに来てもらうことすらすごく大変だったんですよ。
でも、今回はそれ以上じゃないですか。こわさが先に来ちゃっていて、楽しみと言えるほどのイメージがまだ持てない。中野サンプラザは立ったことがあるから想像できるんですけど、武道館は心配です」
――というふうに揺らいでいるのがリアルな心境なわけですね。すごい時期に話を聞いてしまいました。
「色々話しちゃいました。今日は書けることを言えたかな? 書けることと言えば、じつは私、作る側もやってみたいんですよ」
――それはプロデュースという意味ですか。
「そうです。それって、自分がでかくなればなるほど経験と実力がつくと思うんです。例えば、武道館に立てれば、そこまでの生き方は教えられるかもしれないじゃないですか。やってきたことは教えられると思うし、やってみたいんですよね。そこに興味はあるんです。
でも、私にはクマリと並行してやれるキャパはないので、これはすごく先の話ですね」
LIVE INFORMATION
クマリデパート 全国ツアー2022〈くまちゃんのわ!日本全国大行進大拡大大作戦!〉
2022年11月27日(日)東京・中野 サンプラザ ホール
開場/開演:16:00/17:00
A席/B席/撮影可能席:4,000円/2,000円/5,000円(いずれも全席指定/ドリンク代別)
チケット販売URL:https://eplus.jp/qumalidepart2022/
クマリデパートのおいでよ!日本武道館!
2023年3月30日(木)東京・北の丸公園 日本武道館
開場/開演:17:30/18:30
RELEASE INFORMATION
リリース日:2022年10月25日
品番:MUTE-0077
価格:1,100円(税込)
TRACKLIST
1. 止まらない!ト・マンナヨ!
作詞・作曲・編曲:サクライケンタ
2. 私と僕らの十字キー
作詞:児玉雨子 作曲:michitomo
編曲:新山俊也(GOLDTAIL)
Music produced by michitomo
3. 止まらない!ト・マンナヨ!(inst)
4. 私と僕らの十字キー(inst)
PROFILE: クマリデパート
2016年に結成され、〈世界のこころのデパート〉をコンセプトに活動する6人組アイドルグループ。〈ご来店いただいた全てのお客様に笑顔と幸せをお届け。〉という思いの元に活動中。2018年、ファーストワンマンライブ〈おいでよ!こころのデパート〉を東京・新宿MARZにて開催し、ソールドアウトさせる。同年5月に楓フウカ、小田アヤネが加入した。7月に@JAMとタワーレコードの共同レーベル〈MUSIC@NOTE〉に所属することを発表。9月にMUSIC@NOTE所属後初のシングル“あれ?ロマンチック”をリリース。2019年1月22日にセカンドシングル“シャダーイクン”をリリースし、5月28日には初のアルバム『ココデパ!』をリリース。ジャケット撮影は埼玉・熊谷の八木橋百貨店で行われた。11月に〈極楽浄土!おいでよ!こころのデパート!〉を東京・渋谷WWW Xにて開催、ソールドアウトさせる。11月5日、サードシングル“極LOVE浄土”を発売。2020年2月28日、東京・マイナビBLITZ赤坂にて〈5thワンマンライブ~ニューヤングパワーマックス5000%特盛レッドヒルブリッツにおいでよ!こころのデパート~〉を大成功させる。このワンマンライブにて山乃メイ、七瀬マナの2名が加入し、8月18日に5作目のシングル“SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆”を新体制でリリース。2021年2月には2作目となるフルアルバム『セカデパ!』をリリース。2月17日、東京・渋谷TSUTAYA O-EAST(当時)で6回目のワンマンライブ〈宇宙規模のアイを叫ぶ! -終わらない餅つき大会の後に-〉をソールドアウトさせ、大成功に収める。6月12日に〈7thワンマンライブ in LINE CUBE SHIBUYA「あのクマとあの場所で」〉を開催、こちらの公演もソールドアウトさせ、7月6日に6作目で初の両A面シングル『限界無限大ケン%/Furniture Girl』をリリース。オリコンウィークリーランキングでは初のトップ10入りとなる9位を獲得。2022年1月には7作目のシングル“あみだ☆ふぉーちゅーん”をリリースし、5月には東名阪ツアーが決定。ファイナルは5月16日に東京・豊洲PITにて開催。5月31日に8作目のシングル“幸せハッシン!フロムキッチン”をリリースし、9月からツアー〈くまちゃんのわ!日本全国大行進大拡大大作戦!〉を開催。ツアーファイナルは11月27日の東京・中野サンプラザ。そして、勢いを止めることなく10月25日に9作目のシングル“止まらない!ト・マンナヨ!”をリリース、公式ファンクラブ〈クマ屋〉を開設。2023年3月30日、初の日本武道館でのワンマンライブ〈クマリデパートのおいでよ!日本武道館!〉の開催も決定。