2022年10月に9作目のシングル“止まらない!ト・マンナヨ!”をリリースした6人組アイドルグループ、クマリデパート。9月からツアー〈くまちゃんのわ!日本全国大行進大拡大大作戦!〉を実施中で、11月27日（日）には東京・中野サンプラザでのツアーファイナルの開催を控えている。さらに、2023年3月30日（木）には初の日本武道館でのワンマンライブ〈クマリデパートのおいでよ!日本武道館!〉の開催も決定しており、快進撃を続ける彼女たち。
今回はその中野サンプラザ公演、そして来たる日本武道館公演に向けて、早桜ニコ、優雨ナコ、小田アヤネ、楓フウカ、山乃メイ、七瀬マナの6人に、音楽ライターの南波一海が個別インタビューを行い、これまで見えることの少なかったそれぞれの思いが初めて語られた。まずは第1弾として早桜ニコと、優雨ナコ、小田アヤネのインタビューをお届けする。 ＊Mikiki編集部
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期待していただいている分のプレッシャーはあります
――グループでの取材になると個人的な心情を話すのが難しいところもあると思うので、クマリデパートのみなさんが、今、どんなことを思っているのかひとりひとりに聞いてみようという企画になります。みなさんにインタビューする際、よく〈調子よさそうですね〉と聞き始めることが多いんですけど、大体いつも〈そうなのかな……〉という、なんとも言えない反応が返ってくるんですよね。そこはあまり自信のないところなのでしょうか。
「調子いいと思ってるけど思ってないんです。なんて言えばいいんだろう? 昔と比べたら確実に大きくなっているし、ファンの人が増えているなと感じているんですけど、その分、新しい課題も見えてきたりするので。まわりから見て〈いい感じ〉と言ってもらえるのは嬉しいけど、そう見えてるんだっていうふうにもなります。もっとお客さんを増やしたいなという気持ちもあるし、悩みもあるんですよね」
――上向いていることは自覚できるけれど、現状、自分が求めているものとしては足りていないと。
「そうですね。武道館も決まっているなか、今のままではダメなので、どうしたらいいのかなぁとなってます」
――これまでいくつもの節目でワンマン公演をやってきましたが、それらと比べるとどうでしょうか。
「不安です。中野サンプラザの先に武道館がすでに決まっていて。規模感がデカすぎて、まだ武道館でライブをしてる自分達を想像できないです。すごく高いハードルを感じるし、大人の方がこんなにいっぱい動いてくれているのは初めてで、それはありがたいんですけど、期待していただいている分のプレッシャーはあります。私は勝手に責任感を感じちゃうタイプなので」
――誰かに危機感を煽るようなことを言われているわけでもないけれど、やらなきゃと思いすぎてしまう。
「その気持ちはずっとあります」
私がリーダーっぽくないのがクマリらしくていいのかな
――早桜さんは、高校生の間に売れたかった、10代で売れたかった、という気持ちがすごくあった人じゃないですか。今、そこに手が届きかかっていると言えるとも思うんです。
「たしかに昔、トークイベントでそういうことを言ってましたよね。その頃の〈売れる〉ってなんだったんだろう……（涙を流す）」
――泣くのが予想より早い（笑）。
「（泣きながら）今日は絶対泣くと思ったのでアイメイクしてこなかったんです……街で猫カフェのティッシュを配ってたのでもらってきました……（笑）。
今はプレッシャーの大きさというより、なにをどうしたらいいんだろうという気持ちの方が大きいです。プレッシャーという意味では昔の方が色々と抱えてました。4人の頃は全部やらなきゃって思っていたんですけど、6人になってからは段々と役割分担ができていったから、そこは変わったなと思います」
――リーダーの役割も変わりました?
「もともと大したことはやってないのでそこまでなんですけど、ライブのセットリストをマネージャーさんと考えたりはしてます。私がリーダーっぽくないのがクマリらしくていいのかなとも思います」
――私についてこい、というタイプではないかもしれないけど、早桜さんがリーダーでいることの安心感はみなさんにあるんだろうなと思います。
「あるのかなぁ」
――めちゃくちゃあると思いますよ。今話した〈なにをどうしたらいいんだろう〉についてはメンバーのみなさんも日々考えていますよね。
「メンバー各自考えてはいるんですけど、SNSの使い方が上手じゃなくて。今まで〈こうした方がいいよ〉と意見を言われたこともそんなにないので、やり方がわからないままやってきたんですよね。
最近はミーティングとかもやっているんですけど、人にアドバイスをもらえるのはありがたいです」
