この状況下でも順調に前へ進み続ける6人が、現体制で初めてのアルバムを完成! グループの多彩な色をズラリと揃えた『セカデパ!』はいつでも千客万来だよ!

 クマリデパートがセカンド・アルバム『セカデパ!』をリリースする。6人体制となって初のアルバムとなる本作は、ダンス☆マンとふたたびタッグを組んだ“ちきゅらぶレイディオ”、数多くのアイドルソングを手掛けるGUCCHOが作編曲した“YESモチFEVER”をはじめとする新曲6曲を収録。加えて“極LOVE浄土”以降のシングル曲を網羅し、4人時代のナンバーは現体制で再録、メンバーの溌剌とした魅力を照射するダンス・ナンバーも、別の角度の表情を引き出したミディアム・バラードも、グループの色としてすっかり板についたナンセンスなユーモアもこれでもかと詰め込んだ、現在進行形のクマリデパートを示す充実作となっている。

クマリデパート 『セカデパ!』 MUSIC@NOTE(2021)

 

いい方向に進んでいる

――前回の取材が6人になってすぐだったのですが、その後の活動は順調ですよね。

早桜ニコ「順調です(笑)。けっこうライヴもできていて。この状況でアルバムやワンマンのお知らせができているという点でも期待して応援してもらえてるのかなと思います」

優雨ナコ「私が言うのもなんですけど、コロナ禍でいちばんうまく活動できたのはクマリデパートだと思います! そう言っていただけることも多いし、自分たちでもそう思います(笑)。お客さんが増えたのが目に見えてわかるようになったり、Twitterのフォロワーさんも、この時期に増えるのは珍しいのかなって。スタッフさんも、動きを止めないように活動しようとがんばって動いてくれているんです。いまお客さんはあまり入れられない。だったらキャパの1/3でもいいからやろうとか、オンラインをやるなら高画質で配信しようとか」

小田アヤネ「いまの時期だからこそ、そういうところで見つけてもらえたというのもあるんだと思います」

――七瀬さんと山乃さんが加入したことでのポジティヴな作用もあったのではないでしょうか。

優雨「めちゃめちゃあります」

山乃メイ「私とマナちゃんが入ったタイミングでクマリデパートを気にかけてくれて、ライヴに来てくれるようになったファンの方もいて。マナちゃんが曲中ではっちゃけて盛り上がったりするんですけど、それに合わせて他のメンバーもどんどん自由になっていって、その雰囲気も含めていいなと思ってくれる人が増えたんだと思います」

七瀬マナ「表現の幅が広がったのもあると思うし、歌の面でもハモリができたり、フォーメーションでもできることが増えたので、お客さんにより楽しんでもらえるようになったというのはあるんじゃないかなと思います」

楓フウカ「実際、4人のときは刺さらなかったけど6人になってからいいなと思ったという人もいたので、パワーアップできました」

優雨「あとは、去年くらいからプロデューサーのサクライ(ケンタ)さんがライヴを頻繁に観に来てくれるようになって。4人になって最初の頃はそんなに来てなかったよね?」

小田「そうそう。ほぼ会ったことない存在」

楓「ツーマンツアーの初日に寝坊したかなんかで来なかったときもあったよね。仕事忙しいなら仕方ないと思うけど、寝坊って!」

早桜「それが去年はほぼ毎回来てくれるようになりました。リハーサルも見てくれるし」

優雨「最近も一人一人に〈ここはよかったけど、ここはもっとこうしたほうがいい〉ってちゃんと意見を言ってくれたのが嬉しかったです。いままではなかったので(笑)。そういうこともあって、曲も増えているし、いい方向に進んでいるなと思います」

――そんないいタイミングでのセカンド・アルバムなわけですね。新曲を中心に話を伺っていきたいと思います。まずは“おいでよ!クマリデパート(世界ver)”。

優雨「入場SEで使っている“おいでよ!クマリデパート”に新メンバーの2人が加わって、〈世界ver〉になりました」

七瀬「いままでは私たちの声が入ってなかったので、ライヴでこのヴァージョンが使われるのが楽しみです。6人でできることがまたひとつ増えて嬉しいです」

楓「以前のと聴き比べると、昔は声に感情がなくて(笑)。1年で成長できたなと改めて思いました。そのときは精一杯やったし、デビューしたての頃よりも歌えてるなと思っていたんですけど、いま聴き返すと棒読みでした(笑)」

小田「感情が一律のまま歌ってた。再録できてよかった」

早桜「歌の成長は自分たちでも感じていて。たくさんライヴすることで歌唱力がついたのかなって思います。この曲は6人になって歌詞も増えたし、後ろの音も変わったので、また進化したところを聴いてほしいです」

――“YESモチFEVER”は元旦にミュージック・ビデオが公開されましたね。

小田「今年になってMVを公開したのはうちらが最初じゃない?」

優雨「絶対に一番だよね」

早桜「GUCCHOさんに作曲と編曲をしていただいたファンクポップ餅お正月ソングです! 歌詞もおもしろくて、いろんなところにお餅ワードが入ってます(笑)。出だしの〈YESモチFEVER!〉という台詞が私の見せ場なのでライヴでもぜひ観ていただきたいです」

楓「私はさくらまやちゃんの“大漁まつり”をイメージしながら歌いました。演歌に寄せることはなかなかなかったので、新しい歌い方にチャレンジできました」

――続いて4つ打ちのエレクトロ・ナンバー“bitter or sweet”。

七瀬「好きな人がいるけど、まだ勇気が出ないなというところから始まって、でもやっぱり好きだから告白しようという曲です。〈bitter〉のほうが告白できなくてつらいなという気持ちで、〈sweet〉が告白しようという気持ちだと私は認識してます。主人公の気持ち的にはモジモジしているんですけど、私の性格とは正反対なので、この曲を歌っているときは控え目な女の子の気持ちになりきりながら歌っています。歌詞にはチョコレートに関する比喩表現が使われているんですけど、私は山乃メイさんと〈ラブココア同盟〉というのを組んでいて」

山乃「お互いココアが大好きなので、勝手に名付けたんです」

七瀬「新作のココアを飲んだり、ブログにおすすめを書いたりしているんですけど、この曲はラブココア同盟としても思い入れが強いので、ココアを飲んでからレコーディングに臨みました」

優雨「クマリデパート初のバレンタインソング」

楓「設定としては“眠れない夜は。”の前のお話なんだよね」

 

もちろん自信作

――“ちきゅらぶレイディオ”は2度目となるダンス☆マンさんの編曲ですね。

楓「宇宙規模でラブを歌うディスコ・チューンです。毎日のようにメンバーの歌を聴いているのに、それぞれが新しい歌い方にチャレンジしているので、新鮮な気持ちで聴いてます。メンバーそれぞれをイメージした歌詞も入っているので、すごくクマリデパートな曲だなと思います。私は最後のサビで〈このステージで夢と希望を〉という歌詞を歌っているんですけど、いつか日本武道館でこのパートを歌うのが目標です。それと、“極LOVE浄土”の〈幸福ちらし寿司〉がここでも再登場したり、新たなパワーワード〈六角形がんもどき〉が出てくるのもポイントで」

優雨「最初に歌詞がきたときはびっくりした(笑)。“極LOVE浄土”も6人になって歌割がちょっと変わってるので、そこも聴きどころです。どっちもアッパーなディスコで、ラブをたくさん歌っているので、クマリデパートからたくさんラブを受け取ってほしいなと思います」

――“恋のハッピーチョモランマ”はある意味でクマリデパートらしい奇妙な曲で。

山乃「ポップでカオスな新曲になっておりまして(笑)、クマリらしいキラキラしたアイドルソングなんですけど、途中で突然ラップが入ってくるんです。レコーディングには全員がKOHHさんの曲を聴いてから臨みました」

――手本がKOHHなんですね。すごい。

小田「いままで出したことない声を出しました」

山乃「〈何これ?〉みたいな合いの手も出てくるので、楽しんで聴けると思います。七瀬マナちゃんの〈ただいま~!〉という台詞がいいんですよ」

七瀬「無心で言っても気持ちが伝わらないと思ったので、大好きなお母さんに会うつもりで声を出したら、自分でもいい感じに仕上がりました」

優雨「〈国語辞典今だ平手打ち〉って歌詞もすごいよね(笑)。クマリの歌詞はいつもびっくりします」

――アルバムの締めは“せかいのおわりの物語”です。

楓「いつか来る終わりに向き合ったり、大切なことを思い出させてくれる曲です。個人的な話をすると、スタッフさんから〈考えすぎて何も言えなくなっちゃってるよ〉と言われたことがあって。例えば、今日のインタヴューのためにどんなことを話すか4時間くらい考えちゃうんですよね。それを一度まっさらにして少し楽に考えたときに、〈いつか終わるのであれば、自分の好きなように生きないともったいない〉と思えたんです。そういう発見をくれた曲でもあります」

――終わりについて考えたりしますか?

楓「はい。〈今〉は変わっていっちゃうものだとわかっているし、何事にもいつか終わりが来ることもわかっているので、アイドルライフを精一杯貫きたいと思って活動しているんです。歌詞の〈大人になって 後悔ばかりをして〉みたいなことがないように」

小田「〈六角形がんもどき〉とか歌ってるグループなのに、急に真面目なこと言ってるよね(笑)」

――既発曲で触れておきたいエピソードがあれば教えてください。

小田「“サクラになっちゃうよ!”は4人体制のラスト・シングルの曲で、今回6人で収録しています。この曲は振りと衣装ができたのが新メンバー・オーディションの最終日だったので、2人に合格を伝えた後に目の前で初披露したんですよ」

――そうだったんですね!

山乃「〈合格です〉と言われてすぐに見せていただいたので、私たちはいまからここまでのレベルにならないといけないんだと思いました。そのくらい4人が完璧すぎたので、身が引き締まりました」

小田「春は出会いと別れを連想するじゃないですか。これは4人体制のお別れと6人体制の出会いにぴったりだなと感じます。思い入れの深い曲なので、6人で歌えてよかったです」

――アルバムの総括としては、もちろん自信作ですよね。

早桜「です(笑)。このアルバムを通して世界旅行をしているような楽しい気持ちになってもらいたいです。ジャケットは地球儀として組み立てられる仕様なので、たくさんのお家に地球儀が届けられればなと思います」

――最後に2021年のクマリデパートの展望を訊かせてください。

早桜「クマリデパートは歌詞で〈世界〉〈宇宙〉って大きいことを歌っているんですけど、リアルに世界中の人に曲が届けばいいなって思っています。いまは世界中が元気ないと思うんですけど、ラブと元気をたくさん届けられるようにがんばって活動していきたいと思います」

山乃「武道館を2デイズやってみたい」

小田「2デイズ?」

山乃「早桜さんが言うように、たくさんの人にクマリデパートの曲を届けたいという気持ちがあるんですよ。日本武道館を2デイズやったら、ほとんど日本の人口みたいなものじゃないですか」

一同「それはない(笑)」

――いっても2万人くらいですかね。

山乃「そのくらいか……(笑)。でもクマリデパートを知らない人がいなくなるくらい、なるべく大きなところで2デイズやるのが目標です!」

クマリデパートの近作。
左から、2020年のシングル“SUN百6じゅ~GO!日ッチ☆”“サクラになっちゃうよ!”、2019年のシングル“極 LOVE 浄土”、2019年のアルバム『ココデパ!』(すべてMUSIC@NOTE)

 

『セカデパ!』に参加した作家陣の関連盤を紹介。
左から、sayshineが手掛けたクロスノエシスの2020年のシングル“CONSTRUCTION”(T-Palette)、サクライケンタが手掛けるMaison book girlのベスト盤『Fiction』(ポニーキャニオン)、GUCCHOの提供曲を含むTask Have Funの2020年のシングル“星フルWISH”(LIKE IT MUSIC)、ダンス☆マンの2019年作『From Planet Mirrorball』(TOWER RECORDS)