前作『Titanic Rising』が各メディアで高い評価を得たサンタモニカの女性シンガー・ソングライター。3年半ぶりとなる4枚目のアルバムには、引き続きフォクシジェンのジョナサン・ラドがプロデューサーとして参加。内容も前作からの延長線上にあり、ラナ・デル・レイの近作にも通じる美しいインディー・フォーク作だ。一方でジョニ・ミッチェルやニール・ヤング、バーバンク・サウンドなど、出身地でもあるアメリカ西海岸の音楽へのリスペクトが大いに感じ取れ、アルバム全体に漂うレイドバック感がたまらなく心に染みる。つまり、これまでの彼女らしさを発揮しつつ、自身のルーツにも向き合った新境地の作品と言っていい。アナログとデジタルの狭間を行く、温もりのあるサウンドも最高だ。
ワイズ・ブラッド(Weyes Blood)『And In The Darkness, Hearts Aglow』西海岸音楽へのリスペクトとレイドバック感が心に染みる美しいインディーフォーク作
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