20th CenturyやNegiccoのKaedeへの楽曲提供などによって、その優れたソングライティングが徐々に世の中にも広まりつつある4人組のセカンド・アルバムは、今回も期待通りの名曲集。はっぴいえんどやサニーデイ・サービスの系譜に連なるフォーク/歌謡曲の色合いが強いグッド・メロディー、グルーヴを担うベースを軸に、ときにオルタナな骨太さも垣間見せるアンサンブル、〈風〉や〈街〉といったワードを散りばめつつ、日常風景をロマンチックに綴る歌詞、それらのすべてが合致して、グソクムズの世界を作り上げている。ラストには“ゆうらん船”という曲が収録されているが、内村イタルのゆうらん船や、田中ヤコブが所属する家主など、シーン的な盛り上がりと呼ぶに相応しい役者が揃ってきたように感じる。