ASIAN KUNG-FU GENERATIONの『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』のリリースを記念して、タワーレコードではフリーマガジン「TOWER PLUS+ ASIAN KUNG-FU GENERATION 特別号」を発行! ここでは中面に掲載されているインタビューの完全版を掲載いたします。「TOWER PLUS+」はタワーレコード全店にて配布中です!※

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ASIAN KUNG-FU GENERATION 『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』 キューン(2023)

 

〈パワーポップ × 江ノ電の駅名〉をテーマにしたASIAN KUNG-FU GENERATIONの『サーフ ブンガク カマクラ』の〈完全版〉がついに完成した。

2008年にリリースされた『サーフ ブンガク カマクラ』の10曲に加え、新曲“石上ヒルズ”“柳小路パラレルユニバース”(シングル『出町柳パラレルユニバース』収録)“西方コーストスートリー”“日坂ダウンヒル”(シングル『宿縁』収録)“和田塚ワンダーズ”を収録し、江ノ電15駅分をコンプリート。江の島周辺の情景とともにアジカンのパワーポップをたっぷり堪能できる作品に仕上がっている。


 

――『サーフ ブンガク カマクラ (完全版)』がリリースされます。〈完全版〉の制作はいつ頃から考えていたんですか?

後藤正文「だいぶ前からですね。まだ残っている駅があったし、いつか形にしたいと思っていて。実際に制作をはじめたのは、コロナになってからなんですけどね。『プラネットフォークス』(2022年3月にリリースされた10thアルバム)の前に〈そろそろやりましょう〉と話をしたのかな。曲も出揃っていたし、レコーディングの順番待ちという感じでした」

山田貴洋「新曲だけではなくて(既存の楽曲を)すべて再録できたのもよかったですね。(2008年リリースの)『サーフ ブンガク カマクラ』以降、何年もかけて積み重ねてきた自分たちのサウンドを注ぎ込めたんじゃないかなと。『サーフ ブンガク カマクラ』の曲はギター、ベース、ドラムのシンプルな編成だし、そういうプリミティブなサウンドを気持ちよく録ることに集中できたというか。しっかりブラッシュアップできたし、聴き心地がいいものになったと思いますね」

喜多建介「ドライブにも合いそうな1枚になりましたね。カップルで聴くのもいいし、みんなでワイワイ聴ける感じもあって」

後藤「ワイワイって(笑)。ピザとか食べながら?」

喜多「いいね(笑)。かしこまらないで聴ける、盛り上がれるアルバムだと思います」

伊地知潔「前回は10曲入りだったじゃないですか。(江ノ電の)残りの5駅の近くに住んでる友達が何人かいて、〈なんで僕が住んでいる駅の曲がないんだ〉と言われてたので(笑)、今回新曲が入って、友達も喜んでいると思います。ぜひCDで最初から最後まで聴いてほしいですね。初回盤には僕が監修した〈お散歩MAP〉が付いているので、それを見ながら散歩してください(笑)」

喜多「ゴッチが書いた楽曲解説もあるしね」

――やっぱり『サーフ ブンガク カマクラ』の制作は楽しさ重視ですか?

後藤「そうですね。ソングライターとしては『サーフ ブンガク カマクラ』という枠組みがあることで書きやすくなるし、いい意味でふざけられるところもあって。ただ、アレンジは明らかに上手くなってると思いますね。昔の曲はところどころ無理があるというか、けっこう突飛なこともやってるんですけど、新曲はスムーズにいろんなことをやっていて」

 

――パワーコードだけではなくて、テンションコードも効果的に取り入れてますよね。

後藤「“西方コーストストーリー”はmaj7(メジャーセブンス)コードからはじまるんですけど、そういう曲は今まであまりなかったんですよ。(音楽的な技術を)ひけらかすのは好きじゃないけど、あまり難しく考えなくてもいいんじゃないかなと思って。長くやってるとセブンスコードやテンションの和音も〈普段使い〉できるようになりますからね。大学生がワイワイしてる居酒屋に行くと、〈40過ぎて来るところじゃないな。もうちょっと落ち着いた店で飲もうか〉ってなるじゃないですか(笑)。それと同じようなことかな、と。あんまり上手い例えじゃないけど(笑)」

――(笑)いい音でパワーポップを演奏することの楽しさは、15年前も今も変わらないですか?

後藤「うん、そう思いますよ。メンバーが気に入ってる曲をいい音で演奏できたら、それだけで最高じゃん!みたいな。アートを追求していくと苦しい部分も出てくるんですけど、根源にあるのはバンドをはじめたときの気持ちというか。デカい音を鳴らして、ワーッと歌う気持ちよさはずっとあるので。『サーフ ブンガク カマクラ』を作ってると〈やっぱりバンド好きだな〉〈俺はロックバンドをやりたかったんだ〉って思いますからね」

山田「もしかしたら昔より今のほうが楽しくやれてるかもしれないですね。以前は自分たちでハードルを上げていた部分があったと思うんですよ。パワーポップをやるときも、〈タイトな演奏をしなくちゃいけない〉というか。経験を重ねるなかでバチッと演奏するコツも掴んできたし、単純にこの4人で音を出すのが楽しいので」

喜多「レコーディングに関して言えば、15年前は〈一発録り〉が基本だったんです」

――しかも、あまり練習しないでレコーディングしていたとか。

喜多「それが必然だったんですよね、当時は。その前の『ワールド ワールド ワールド』(2008年リリースの4thアルバム)はセッションでアレンジを作り込んで。『サーフ ブンガク カマクラ』はその反動というか、〈あんまり練習しないで、気軽にやろうぜ〉みたいな感じだったんです。今回のレコーディングは、〈ゴッチからデモを受け取って、ギターのアレンジを考えて、メンバーに聴いてもらう〉という作業もできたので、そこもよかったのかなと。メンバーに〈いいね〉って褒められると嬉しいし」

後藤「〈それはやめて〉って言ったこともあったけどね(笑)。ガマンが効かないというか、すぐ弾き過ぎちゃうんですよ。“石上ヒルズ”もそうだよね?」

喜多「そうだね(笑)。“石上ヒルズ”は(新曲のなかで)最初にデモが送られてきた曲だったから、つい盛り過ぎちゃって。『サーフ ブンガク カマクラ』の曲はいろいろとアレンジが思いつくんですよね。やっぱり好きだなって思ったし、パワーポップは楽しいですね」

――伊地知さんがドラムのレコーディングに関してこだわった部分は?

伊地知「以前の曲はその場で出てきたもの、即興性を大事にしていたんですけど、ツアーで演奏するなかで少しずつ完成されて。アレンジやプレイに関しては、基本そのままでいいなと思ってたんですよね。突き詰めたのはサウンドかな。レコーディングはずっと使わせてもらってるランドマークスタジオ(横浜)だったんですけど、ロフトみたいな部屋があって、そこで録ってみたらすごくいい感じになって。〈これはやったことがなかったな〉という新鮮さや発見があって、自分たちも楽しかったですね」

――サウンドメイクの知識やテクニックも身についている、と。耳も良くなってるだろうし。

後藤「そろそろモスキート音が聞きづらくなりそうですけど(笑)。音に関しては、耳が良くなったとか、技術が上がったというより、対処の仕方が上手くなってるんでしょうね。今回のレコーディングも、楽しくやっていたとは言え、けっこう悩む時間もあったんですよ。〈2008年の音源を越えなくちゃいけない〉というプレッシャーもないわけではなかったし、やっぱり簡単には終わらせてくれないんだなと。マスタリングを終えて、満足できるものになったときは〈よし!〉と思いましたね」

 

――“和田塚ワンダーズ”の歌詞についても聞かせてください。〈今日という愛しい日も/もう二度と会えないんだよ〉というフレーズ、グッときました。〈駐車場を探し回って 疲れてしまった あの頃を〉もそうですけど、勝手に昔の思い出が蘇ってきて。

後藤「“和田塚ワンダーズ”の歌詞は、自分で書いてて自分で泣きそうになりましたね。当たり前ですけど、10代の自分をもう1回体験することはできないじゃないですか。思い出すことはできても戻ることはできないし、みんな等しく年を重ねていくんだな、と。毎日毎日、不可逆な時間を過ごしているんだなって実感するようになったというか。“和田塚ワンダーズ”で歌っていることは陳腐かもしれないけど、きっと本当のことだから、いろんな人がいろんな形で表現しているんだと思います。“In My Life”(ザ・ビートルズ)もそうですよね。変わった場所もあれば、そのままの場所もある。いなくなった人もいるけど、だからこそ人生は美しいよねっていう。もう1回『サーフ ブンガク カマクラ』を作れって言われても、作れないですからね。全部のアルバムがそうですけど、その瞬間を記録しているので」

――山田さん、喜多さん、伊地知さんも、20代の頃を思い返すことはありますか?

山田「ありますね。活動を続けていると、いろいろ振り返る機会もあるので。駐車場のことでいうと、自分たちは横浜のバンドなので、東京にライブにいくたびに駐車場代がかなりかかったり(笑)。苦い思い出も鮮明に覚えてたりしますね」

伊地知「レコーディングのときに、ディレクターに〈今日は録れそうにないから、帰っていいよ〉って言われこともありましたね」

後藤「〈ここは練習する場所じゃないから〉って言われたよね」

伊地知「今と比べると知識もぜんぜんなくて。でも、知らなかったからこそ出来たこともたくさんあると思うんですよね」

喜多「うん。今も新しい発見はあるし、いまだにワクワクしながらやれてるのは幸せだなと。楽しいですよ、バンドは」

――『サーフ ブンガク カマクラ』もパワーポップの王道でありながら、新鮮に感じる瞬間もたくさんあって。

後藤「そうだといいですね。パワーポップやギターポップって構造的にはシンプルなんだけど、まだまだ新しいことはできるんじゃないかと思っていて。どの曲にも今までにないフィーリングや面白みを求めていたし、そこは上手くいったんじゃないかなって思ってますね」

 


INFORMATION
TOWER PLUS+ ASIAN KUNG-FU GENERATION 特別号
撮りおろし写真が表紙のフリーマガジン「TOWER PLUS+」(B5変形)をタワーレコードの店舗で無料配布。中面には4人のインタビューを掲載。
サイズ:B5変型
ページ数:4P
配布期間:2023年7月5日(水)開店から
配布店舗:タワーレコードおよびTOWERmini全店(一部休業中店舗、TOWER RECORDS CAFE、タワーレコード オンラインを除く)
※「TOWER PLUS+」はより多くの方に手に取っていただきたいため、お1人様各1部までのお持ち帰りとさせていただきます。無くなり次第配布終了となり、増刷の予定はございません。また、お取り置きはできません。ご了承ください
※天候や交通事情により配布が遅れる場合がございます

 

RELEASE INFORMATION

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『サーフ ブンガク カマクラ(完全版)』 キューン(2023)

リリース日:2023年7月5日(水)
タワーレコード/タワーレコード オンライン特典:オリジナルポストカード ※一部店舗を除く

■初回生産限定盤[CD+サーフ ブンガク カマクラお散歩MAP & 楽曲解説]
品番:KSCL-3450~3451
価格:3,600円(税込)

■通常盤[CD]
品番:KSCL-3452
価格:3,300円(税込)

TRACKLIST
CD
1. 藤沢ルーザー
2. 石上ヒルズ
3. 柳小路パラレルユニバース
4. 鵠沼サーフ
5. 西方コーストストーリー
6. 江ノ島エスカー
7. 腰越クライベイビー
8. 日坂ダウンヒル
9. 七里ヶ浜スカイウォーク
10. 稲村ヶ崎ジェーン
11. 極楽寺ハートブレイク
12. 長谷サンズ
13. 由比ヶ浜カイト
14. 和田塚ワンダーズ
15. 鎌倉グッドバイ

 

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『サーフ ブンガク カマクラ(半カートン)』 キューン(2023)

リリース日:2023年6月14日
配信リンク:https://kmu.lnk.to/SBKHancarton

TRACKLIST
1. 石上ヒルズ
2. 柳小路パラレルユニバース
3. 西方コーストストーリー
4. 日坂ダウンヒル
5. 湘南エレクトロ
6. 和田塚ワンダーズ

 

LIVE INFORMATION
Tour 2023「サーフ ブンガク カマクラ」

2023年9月29日(金)福岡 Zepp Fukuoka
開場/開演:17:30/18:30
※フロントアクトあり

2023年10月1日(日)東京 Zepp Haneda (TOKYO)
​開場/開演:17:00/18:00
※フロントアクトあり

2023年10月4日(水)大阪 BIGCAT
​開場/開演:18:00/19:00

2023年10月5日(木)大阪 なんば Hatch
開場/開演:17:30/18:30
※フロントアクトあり

2023年10月8日(日)宮城 SENDAI GIGS
開場/開演:17:00/18:00
※フロントアクトあり

2023年10月15日(日)北海道 ファクトリーホール
開場/開演:17:00/18:00
※フロントアクトあり

2023年10月18日(水)愛知 Zepp Nagoya
開場/開演:17:30/18:30
※フロントアクトあり

2023年10月21日(土)広島 CLUB QUATTRO
開場/開演:17:00/18:00
※フロントアクトあり

2023年10月22日(日)広島 CLUB QUATTRO
開場/開演:16:00/17:00

2023年11月2日(木)東京 日本青年館ホール
開場/開演:18:00/19:00

2023年11月3日(金祝)東京 日本青年館ホール
開場/開演:15:00/16:00

2023年11月19日(日)東京 TACHIKAWA STAGE GARDEN
開場/開演:16:00/17:00

2023年11月22日(水)神奈川 鎌倉芸術館 大ホール
開場/開演:18:00/19:00

2023年11月23日(木・祝)神奈川 鎌倉芸術館 大ホール
開場/開演:15:00/16:00

■スタンディング
一般:6,600円(税込)
U-23サポート:4,600円(税込)

■全席指定(2階指定席)
一般:7,700円(税込)
U-23サポート:5,700円(税込)
※3歳以上チケット必要

■U-23サポートチケット
23歳以下の方は〈U-23サポートチケット〉をご購入いただけます。
※各公演日来場時に23歳以下の人が対象となります。当日会場にて年齢証明ができるもの〈学生証/公的写真付証明書(マイナンバーカード・免許証等)〉をご持参ください
※当日会場にて証明書をご提示いただけなかった方は当チケットの対象にはなりません。お忘れになりませんよう必ず証明書をお持ちいただき、ご提示をお願いいたします
※一般チケットをご購入後、会場で年齢をご提示いただきましてもキャッシュバックはいたしかねます。またU-23サポートチケット完売後、一般チケットをご購入いただきましてもキャッシュバックはいたしかねます
※前年まで実施していた会場でのキャッシュバックはおこないません

■一般発売日
2023年8月20日(日)10:00(9月29日 福岡公演〜10月22日 広島公演)
2023年9月24日(日)10:00(11月2日 東京公演〜11月23日 神奈川公演)