
〈推しの幸せは自分の幸せ〉って言ってくれることがどれだけありがたいか
――それこそ嶺脇社長が「3人が子供を背負ってラインダンスするのを観たい」って言ってたように、周りの大人はそういうモードではあったわけじゃないですか。
Nao☆「いや、怖いだけですよ。でも、周りの方にそういう声をいただいてたのと、ここまでずっと続けてきたということで。やっぱり〈アイドル始めました、結婚します〉っていうのは許されないと思ってるので、長年続けてきて」
――だからこその説得力ですよ。
Nao☆「それがないとここまで踏み切れないなっていう。ホントは30歳ぐらいで結婚したいなっていう気持ちはあったんですけど、ちょうどNegiccoが大事な時期だったっていうのもあって31歳でしました」
――嶺脇社長としても、これは前例のないことだからどうするかって考えて、東京と新潟で結婚報告しつつミニライブするという謎イベントにボクが呼ばれたわけですよね。
Nao☆「ハハハハハハ! すみません、利用しやがって、みたいな感じですよね。社長と豪さんがいてくださったら楽しくみなさんに伝えられるかな、と」
――いつもどおりの平和なイベントで、いつものNao☆ちゃんを出せて良かったです。
Nao☆「ヘヘヘヘ、めっちゃ怖かった。
終わってからみなさんをお見送りしたんですけど、みんな傷つきながらも〈おめでとう〉って言ってくれるのをすごく感じて、それさえも大事なことだなと思って。自分だったら、推しが結婚するなんて言ったら3年くらい引きずりそうだなと思って」
――ダハハハハ! そうだったんですね(笑)。
Nao☆「それなのに、こうしてすぐ報告会みたいなヤツに来てくれて、お見送りで〈おめでとう〉って言う勇気がすごいなと思って。〈推しの幸せは自分の幸せ〉って言ってくれることがどれだけありがたいかっていうのが身に沁みました」
――見送り会のときに「僕はあきらめてないですから」って言った人がいたって話を小耳に挟んだんですよ。
Nao☆「そうでしたっけ?」
――ボクは当時聞いて、すごいガッツだなと思いました。この状態でもあきらめないヤツ、ある意味すごいなっていう。
Nao☆「何年後かに何かあったら(笑)。あと、Perfumeさんが自分の背中を押してくれたところもあって。Negiccoの人生にも自分の人生にもPerfumeさんが大きく関わってるというか、それはすごく感じました。26歳とかにはもう辞めてるだろうなと思ってたので」
――Nao☆ちゃんに限らず誰かの心が折れてる可能性もあったし。
Nao☆「それはホントに。誰かから〈ちょっと……〉って言われる日が来るかもしれないとか、それこそかえぽが進学校に行ってたので」
――何度か危うい時期もありましたからね。
Nao☆「そうですね、〈かえぽからなんか聞いてる?〉とか言ってたんで。ぽんちゃは専門学校卒業後もちゃんとNegiccoを選んでくれて、でも、その後かえぽはインタビューでNegiccoを辞めたいという話が自然と出なかったというか。なんとなくNegiccoこのままどこまでもっていう気持ちが3人揃ってたのかなって」
――一時は転職サイトを見たりしてたけど。
Nao☆「その発言でやっぱり……まあみんな幸せになってほしいから決断は受け入れるべきだと思うんですけど、3人組なんでひとり辞めると言われたら」
――とんでもないダメージですからね。
Nao☆「もう終わるしかない(笑)」
――終わらなくてもいいですよ!
Nao☆「誰ひとり欠けちゃいけないと思ってるので」