間違いなく今後のマンガ賞レースで大きな話題となるであろう大傑作発見! 美形男子の高校一年生、熱海くんは毎日のように女子たちから告白される。が、実は男の子が好きで、しかも惚れっぽい体質。校舎裏で偶然親しくなった一年先輩の足立さんをはじめ、入口も出口もない迷路を描くのが趣味の同級生辻くんなど登場人物のキャラが秀逸。淡々とテンポ良く続くが、深すぎる会話劇に身をよじらせながら夢中になって読み終えた。人を見る、深すぎる作家の眼のなせる業、描写のあらゆるレベルが高い。言葉のチョイスも独特で面白い。短編集と併せて2冊同時刊行。こちらもおすすめ。漫画界のニュースター誕生を確信。