
夜の遊び場へようこそ――それぞれの思いに寄り添うカラフルな楽曲が揃った初のEPには次の大舞台へ向かう13人のまた新たな決意が見え隠れしていて……
5月のアルバム『OUR PARADE』が初のオリコン1位を獲得し、再始動後の最大規模となるLINE CUBE SHIBUYAでのワンマン〈CROSSROADS OF FATE〉を開催してグループの歩みに大きな節目を刻んだGANG PARADE。夏から秋にかけては複数のツアーを重ね、このたび届いたのが初のEP作品『The Night Park E.P.』です。今回は〈夜〉をテーマにしたエレクトロ/ダンス系中心の楽曲集で、歌唱メンバーを絞ったユニット曲、さらにユメノユアのソロ曲もボーナス収録され、新たな魅力が盛り込まれた一枚になっています。年明け1月には約4年半ぶりの日比谷野音ワンマンも控える13人に話を訊きました!
それぞれの夜に
――今回の『The Night Park E.P.』は、〈夜〉がコンセプトのEPですね。
ヤママチミキ「〈夜〉と言っても人によって、その時々によって違う夜を毎回みんな過ごしていると思って。一緒に夜を楽しめたり、逆にちょっと悲しい夜なら一緒に気持ちを共有できたりとか、いろんな夜に寄り添える楽曲が入ったEPになっています」
カ能セイ「いろんな夜をテーマにした曲があって、全曲聴いた後の満足度が高いです。また、その夜の気分によって聴く曲を変えるのもおもしろいし、いままでになかった曲調もたくさんあるので新しいギャンパレも感じられると思います」
キャン・GP・マイカ「最近はわりとパレード寄りなギャンパレをお届けしてきたので、今回はヴィジュアル的には久しぶりにギャング寄りな感じで。夜の公園ということで、衣装もジャージでちょっとイカツめに攻めております」
――収録曲のなかではキャ・ノンさん作詞の“Träumerei”が一足先に披露されていましたが、その曲を作る時点で〈夜〉がテーマだった?
ユメノユア「その時点では決まっていなかったですね(笑)」
キャ・ノン「“Träumerei”は曲を作ってくださったKOTONOHOUSEさんから最初にいくつかワードを貰って、そのイメージやフューチャー・ベースっぽい曲調から広げて書いていきました。振付けも含めて、聴いてくれる人に寄り添えたらいいなっていう気持ちで出来た曲です。夜ではなかったです(笑)」
マイカ「正直に言った(笑)」
――逆に、この歌詞があったから今回のテーマに至ったわけですね。制作陣が初顔合わせの方々なのもあって、レコーディングの環境や進め方も変わったんじゃないですか?
キラ・メイ「そうですね。いままでのレコーディングとは全然違っていました。例えば3回録るとしたら、1回目は元気に、2回目は大人っぽく、3回目は〈とにかく自由にやってみて〉みたいな。いままでは何回か挑戦して〈良いの出たね〉みたいな感じだったりしたのが、今回は具体的にいろんな角度の歌い方に挑戦したり、そういう意味でも〈自由にやってみて〉みたいな録り方が私はけっこう多かったかもしれないです」
ユイ・ガ・ドクソン「今回は曲に対する解釈とかフレーズごとの歌い方を自分たちも考える必要があったし、もっともっと個々の引き出しがいるなって思いました。だからレコーディングに向けての気持ちや準備しておくことはけっこう変わった気がします。逆にやってみて初めて見つけた歌声もあったりするので、難しいけどおもしろかったです(笑)」
ユア「今回は、いま自分に何ができるのかを凄く考えながら挑んだレコーディングでした。あと、10人体制ぐらいからは2人ずつ歌を録るみたいなやり方も多かったので、相手に合わせて歌ってみたりできたんですけど、今回からガッツリ1人ずつ歌を録って、スタンバイの時間もそれぞれ違うから、他のメンバーに合わせて何かをするというよりも、対自分の向き合い方が大事になって、新鮮でしたね。いままでと違う発見がたくさんありました」
――そこも挑戦だったわけですね。それに続いて配信されたAiobahnさん作の“ソムニウム”はユユさんの作詞です。
テラシマユウカ(ユユ)「これもまだテーマがない頃に書いたんですけど、偶然にも夜のワードが出てきて。“Träumerei”も“ソムニウム”も〈夢〉っていう意味だし、そこから〈Night Park〉というテーマが広がっていったのかなと思います。デモをいただいた時には、このカワイイ・フューチャー・ベース系の音に合う内容にしてほしいっていうのがあって。だから、筋が通ってなくて矛盾が生じてる歌詞でもいいかなって思ったのと、仮歌や曲から宇宙っぽさを感じたので、宇宙人の恋バナの話を書きました。そしたら何も言ってないのに宇宙人を好きになるっていうMVを撮っていただいて」
チャンベイビー「かわいさのなかに毒っ気みたいなものがあって、歌詞だけ見てもかわいい言葉がたくさんあるんですけど、そのなかにちょっとピリッとしたスパイスみたいな言葉があります。MVでも宇宙人を狂うほど愛してたりして、現代人の好きそうな良さがあって好きです」
メイ「現代人? 誰目線(笑)」
アイナスター「MVはベッドマットがめっちゃ積み重なってる場所で撮ったんですけど、みんな素でワーワーやっているギャンパレ要素もありつつ、スタイリングもめっちゃかわいいし、映像にフィルターもかかっていたりして、いままでにないかわいさを引き出していただきました」
ユア「ガチ寝してたよね(笑)」
ナス「そうなんですよ。8月のいろんなツアーを並行して回ってる合間に1日かけて撮影して、ベッドで寝ているシーンが多かったので、完成したMVでも目を瞑ってるところは、基本的にみんな本気で寝ています(笑)」
――振付けはマイカさんですか?
マイカ「“ソムニウム”はセイです」
ユア「セイがめちゃくちゃAiobahnさんを聴いてたんだよね」
ユユ「作詞も狙ってたんやんな」
マイカ「でもユユが選ばれたので、〈セイが振付けしてみる?〉ってなって。1曲丸ごとをセイが振りを作るのは初めてなんですけど、普段からAiobahnさんを聴いてる子のほうが世界観とかイメージを作りやすいと思ってお願いしました」
セイ「歌詞に〈しゅわしゅわ強いソーダ〉や〈クリオネの心臓〉などキャッチーでかわいい単語がたくさん入っているので、そういうところを振りや構成で表現したいなと思って作りました。あと、冒頭の部分はみんなが真似したくなるような振付けをイメージして、いままでサビではお客さんと一緒にやるようなフリが多かったのですが、今回のサビは13人を魅せるほうを意識して作りました」
特別感があるユニット曲
――『OUR PARADE』に続いて今回もユニット曲が3つ収録されています。まず、KOTONOHOUSEさん作の明るい“Sweet Dreams”はメイさんの作詞で。
メイ「はい。これは〈夜〉っていうテーマがもう決まった状態で作詞したので、そこも意識しつつ、曲調がポップでかわいいので、明るい気持ちになれる感じがいいなと思いながら書きました。自分のイメージする女の子らしい女の子を主人公に置いて書いたので、自分の実体験ではないんですけど。でも、〈こんなかわいい女の子だったら、そういう小っちゃいことでときめいたりするかな?〉みたいな、そういう自分のなかの妄想を膨らませながら書きました」
――歌唱メンバーはメイさんとキャ・ノンさん、ナルハさん、ナスさんの4人ですが、そもそもユニット曲の振り分けはどうやって決まったんですか?
ユア「先に“†ENDLESS NIGHTMARE STORY†”の6人が決まってて」
メイ「その後、この“Sweet Dreams”と“アイシテ”が決まりました」
――人数の多いほうが先だったんですね。歌ってみていかがでしたか?
ナス「デモを聴いた時からすっごいかわいい曲だなって思っていて、レコーディングでも〈用意周到な2本の傘 あの人がいなきゃ意味無い〉のところは〈ちょっと不貞腐れた感じで歌って〉とか、〈アニメみたいに歌って〉〈凄く感情を込めてみて〉みたいにいろんな感じでディレクションしていただいて。ピコピコしたかわいい音のなかに、いろんな声色が入った曲かなと思います」
ナルハワールド「曲も歌詞もめっちゃかわいいです。でも、凄くメイちゃんっぽいところもいっぱいあって、ネイルを褒められたとか、電車で座れたとか、メイちゃんが実際に喜んでそうな(笑)」
メイ「そのへんは完全に実体験だよね」
ナス「メイ、電車で絶対座るんですよ」
ナルハ「凄い勢いで空いている席に向かっていくので(笑)。そういうところはメイちゃんらしくていいなって思いました」
ノン「かわいい曲なのでどんなふうに歌えばいいのか悩んだんですけど、13人でやる曲よりは歌割が多くなるので、いっぱいもらえるようにがんばろうという気持ちでレコーディングしました。やっぱりユニット曲って自分たちだけのものみたいな特別感があって、嬉しい気持ちになります」
――ユニット曲でいうとMisumiさんによる“†ENDLESS NIGHTMARE STORY†”はダーク系の曲ですね。
月ノウサギ「歌うのが私とミキ・ココ・ユユ・ドク・ベビで、私が作詞しました。この曲は〈ハロウィン〉っていうテーマもあって。私はわりと自分の気持ちを書くことが多かったけど、今回は初めて自分の中でストーリーを作って、それを歌詞に落とし込んでみました。〈骸になった姫〉とかのワードが私っぽいって、よくメンバーにイジられています(笑)」
ユユ「レコーディングの時に〈劇団月ノの一員だと思って〉って言われたので、ちゃんと月の魂を抱いて歌いました。王子様の台詞とお姫様の台詞で括弧を使い分けてたり、文字として見ても細かい仕掛けがおもしろいし、振りもハロウィンっぽくて、いろんな角度から楽しめる曲です」
ココ・パーティン・ココ「いや、凄く良い曲だなって(笑)」
月ノ「ねえ!」
ココ「だって、〈とね、〉でこんな改行するのとか」
月ノ「歌詞カードで見た時に、小説みたいな感じにしたくて、あえてこうしたの」
――〈とね、〉のパートとかの芝居がかった感じは効いてますよね。
ココ「めっちゃ効いてますよね(笑)」
月ノ「イジらんでいい(笑)。でも、確かにそこのドクの歌い方は、めちゃくちゃイメージ通りで嬉しかったです」
ドク「へんてこりんにしました。何事もやりすぎるのが月の良いところなんで、それを踏まえて〈やりすぎぐらいがちょうどいい〉でやりました(笑)」
ココ「月が録る前からレコーディングで〈劇団月ノ〉って言われて、それでいろんな歌い方をさせてもらったって感じです」
――あっ、劇団は月ノさんが言い出したんじゃないんですね。
月ノ「違いますよ!」
ユユ「私が最初に録った時からもう存在してました、劇団月ノ」
ベビ「私はレコーディングが最後のほうで、〈劇団月ノ〉っていうワードだけを聞いていて。厳しい劇団っていう噂だったので気持ちを作っていったら、もう役が決まっていまして。〈あなたは姫です〉〈かわいすぎて狂気みたいな感じで歌ってみて〉って言われたので、目が笑ってない人みたいな感じで歌いました」
ココ「劇団月ノは劇団四季よりオーバーなんですよ。最初は普通に歌ったら〈次は劇団四季っぽく歌って〉って言われて。それでだいぶオーバーにやったら、3テイク目で〈次は劇団月ノで〉って言われて、〈劇団四季より上?〉みたいな」
ユユ「劇団月ノのさらに上があって。それが〈普通のライヴでの月ノ〉です」
月ノ「知らん! それは知らん!」
ユユ「2テイク目を劇団月ノで録って、その上を行ってほしいって言われて、3テイク目は〈月が気持ち込めすぎたライヴの感じ〉って」
ココ「劇団四季、劇団月ノ……」
ドク「……月ノウサギ(笑)」
ユユ「そう、普通の月がいちばん上」
月ノ「何だと思われてるんだ」
ユア「まあ、何事も全力だからね」
――そうです。それに対してユア・マイカ・セイのトリオによるAiobahnさんの“アイシテ”は繊細な雰囲気の曲ですね。
ユア「もともと〈センチメンタル〉っていうお題があったなかで、セイの歌詞が選ばれました。歌メロもだけど、オケの音数が少ないのでレコーディングは凄く難しくて、歌に勢いとか気持ちを込めちゃうと音と合わないところもあったので、淡々と歌うことを意識して録りましたね」
マイカ「レコーディングは私がトップバッターだったんですけど、思いっきり歌ったらチグハグになったので、そこから試行錯誤しながら歌ってみました。ここまで音数の少ない曲もあんまりないし、ユアちゃんとセイがどんな感じで歌ったのかもわからなかったから、出来上がるまではそわそわしてました(笑)」
――セイさんの歌詞はちょっと膝抱えてる系の内容ですね。
セイ「自分自身、寝る前に一人になると考え込んでしまったり、どうしても孤独を感じてしまうことがあって、そんな時をイメージして書きました。普段きれいに見える星も眩しすぎて見たくないと思ってしまうこともあるし、こんな私でもそう思うことがあるんだからみんなも同じだねという意味でも、いろんな人に聴いてほしいなと思っています」
マイカ「ギャルで陽キャに見えて、それだけじゃないのがセイの良さだと思います。振付けもセイのイメージで作ってくれて」
セイ「一人の部屋で想いに耽るような雰囲気で、曲調的に少しロボットのような無感情さも表現したいなと思って振付けしました」
一人一人の思いが伝わる曲
――はい。全員曲に戻りまして、派手なラップ・チューンの“Gangsta Vibes”は全員で作詞/作曲されていますね。
ユア「KOTONOHOUSEさんが元のトラックをくださって、それに13人が作詞作曲をしてみようっていうチャレンジがあり、それぞれ作ったパートを組み合わせて出来た曲です。サビはマイカとナルが作ってくれてココの歌詞が入ったりもするけど、自分のパートは自分が書いたメロと歌詞で歌っているので、それぞれが自分を投影したラップになっています」
ナルハ「メロディーを考えるのも初めてで難しかったです。でも、サビを採用してもらえたり、みんなのいろんなラップが入って、また新しい一面を見てもらえる曲になりました」
セイ「私は出だしにみんなの耳に残るフレーズを入れたいなと思って、〈お邪魔します〉で始めました。〈宇宙までも交信中☆〉は渋谷を超えて世界にギャンパレ届けー!という思いで書いています」
――これはメイさんが目立ってますね。
メイ「これ、私もちゃんとメロは作ったので、仮歌の時点ではメロディーがあったんですよ(笑)。でもレコーディングで〈もっとパンチが欲しい〉という話になって、台詞みたいに喋ってるやつが採用されました。出来上がってみたら歌詞の通りホントに目立ってるので最高です(笑)」
ココ「ヒップホップだといろんなラッパーが集まって曲を作るスタイルってあるじゃないですか。自分のヴァースだけ自分で書くのって、そういうのっぽいなと思って。私はヒップホップが好きなので、タイトルも私の好きなラッパーが参加している“GOKU VIBES”(DJ CHARI & DJ TATSUKI)から“Gang Vibes”って思いついて、そこからこの曲名になった感じです」
ミキ「これまでも13人の歌詞を組み合わせてもらうことはあったけど、こうやってそれぞれの歌詞はもちろん、メロディーも合わさって1つの曲になるなんて想像できなかったので、出来た瞬間の衝撃は凄く大きくて。あと、マイカの振付けがめちゃくちゃカッコイイです。ちゃんと歌うメンバーをフィーチャーして、しかもそこの歌詞に合うように一人一人の振りを作ってくれて」
マイカ「リリックが〈ヘイターを気にしないで行くぜ!〉〈カマすぜ!〉っていうテーマなので、振りもカマせるように、ナメられない強い女をイメージしました。あと、別に自己紹介ソングではないけど、それぞれのパートに個性が出てるので、そこが一瞬でも伝わるように、ギャンパレの曲のなかでもいちばん出たり捌けたりを激しくしてステージ上を少人数にしてみたりとか、バトルみたいな掛け合いでラップならではの感じを出せたかなって思って、お気に入りです。強くなります」
ユユ「最初は踊らないでやる案とかもあったけど、結果めっちゃカッコ良くなりました」
ユア「いまの衣装にも合っているし、ライヴの定番になりそうな予感がする曲です」
ココ「気持ちが入るよね」
――そして最後も全員曲、Misumiさんの“涙は風に、思いは歌に”ですね。
ミキ「〈Misumiさんって私たちと長年過ごしてきた?〉って思うくらい、ギャンパレの歴史を知ってくださっているかのような歌詞で、気持ちを込めやすいというか、レコーディングから凄く歌いやすかったです。ライヴでも一人一人の思いが凄く伝わる曲になっていると思います」
月ノ「作曲の方に歌詞まで書いていただくのがほとんど初めてだったので、〈こういう言葉で私たちを表現できるんだ〉っていうのが自分の中で新しい刺激になりました。いままでメンバー以外でも渡辺(淳之介)さんのように身近な方に作詞していただくことが多くて、そういう歌詞って私たちの共感性は凄く高いんですけど、この曲はお客さんへの共感性も高いんじゃないかなって」
ノン「やっぱり自分たちで書くと、遊び人(GANG PARADEファン)に響く言葉になりやすいので、良い意味での内輪感みたいなものがあって。それが外の人にも届くことがあればいいなと思っていたので、こうやって書いてもらうと、ちょうど良くなるっていうか。自分たちにも響くし、ギャンパレのことを知らない人にも響くんじゃないかなって思って。作詞もっと勉強しようって思いました(笑)」
月ノ「自分たちの思いを歌う内容だけど、聴いてくれる人に寄り添うターンも最後にあるし、そこがいまの13人のギャンパレに合ってる感じがしたのも嬉しくて。大事に歌っていきたいし、ライヴで披露した感覚的にもこれからどんどん育っていきそうな曲です」
――全体の雰囲気的にも、これまでの曲の流れにも馴染みやすい気がします。
月ノ「レコーディングでも〈“LAST”や“Priority”ぐらい気持ちを込めて歌って〉っていうディレクションがありました。やっぱりこのEPの中でそういう立ち位置の曲なんだなって感じながら歌いました」
ココ「振付けがありえないぐらい疲れるけど、めっちゃいいんですよ」
マイカ「疾走感があって、思いを乗せやすい曲なので、振りも作りやすかったです。ライヴでブチ上がれそうな間奏があるので、ここは絶対に無駄にできないと思って、ガオガオダンスを作りました。大人数ならではの迫力も出るし、簡単な動きで誰でもできてTikTokでも回りそうっていう。入れたい要素を試しながらメンバーもいろいろ案をくれて仕上がりました。サビで〈世界に傷跡をつけたいんだよ〉って歌っているので、ガオガオして傷跡をつけるっていう」
メイ「引っ掻くみたいな」
マイカ「引っ掻いて、良い傷跡をつけて輝きたいなって。ギャンパレでどんどん世界に傷跡、爪痕を残していきたくて、傷跡で星を描いてっていう意味もあったりするなかで、一貫性を持たせたくて、そのまま間奏でもガオガオしてます」
ギャンパレらしいお祭りに
――以上7曲に加えて、ユアさんのソロ曲“ミラージュ”がボーナス・トラックです。
ユア「遊び人に投票してもらう〈ギャンパレ衣装総選挙〉という企画があって、その結果予想をいちばん当てたので、賞品としてソロ曲を作っていただきました」
――プロデュースはKEYTALKの小野武正さんで。
ユア「やっぱり自分はバンドが凄く好きで、こういう音楽で育ってきたから〈どうしてもバンドの人とやりたい〉ってわがままを言わせていただいて、ご縁のあった武正さんにお願いしました。ギターも武正さんで、ドラムはフレデリックの(高橋)武さんが叩いてくださって、ご一緒できたのが凄く贅沢で嬉しいです」
――何度も転調して難しそうですね。
ユア「難しいです(笑)。歌詞は私が書いたんですけど、メロディーを試行錯誤してくださって、このメロに決まったのがレコーディングの数日前みたいな感じで。最初は少しずつ録ってみて、録り終わった後に〈最後につるっといこう〉みたいに通しで歌ったのが完成形になりました。1人で5時間ぐらいレコーディングさせてもらって、武正さんも緊張してる私を盛り上げてくださったので(笑)、私もノリノリで楽しく歌わせてもらいました」
――今回のEPに入っているのも収まりがいいです。
ユア「ギャンパレのリリイベで歌わせてもらったり、こうやってギャンパレのCDにも収録してもらえてありがたいですね(笑)。いままでギャンパレを知らなかった音楽好きな人にも聴いてもらいたい曲です」
――はい。このEPでギャンパレとしては2023年も締め括りという感じですか。
ユア「年内には毎年恒例のサンリオピューロランドがあって……」
ココ「その後は……」
――来年1月28日の日比谷野外音楽堂でのワンマン〈天晴れ!真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音〉ですね。2019年5月の野音はナルハさんが加入した舞台でもありました。
ナルハ「覚えています。野音の景色とか、どこを間違えたとか(笑)。もう一度ギャンパレのワンマンで野音に立ちたいなってずっと思っていたので、嬉しい気持ちはめちゃくちゃ大きいです。いまの13人を野音の広い舞台でいろんな人に届けられたらなと思います」
ドク「ナルの成長も、いまのギャンパレの成長も観てもらいたいな」
ノン「私は10年前くらいに野音に立っているアイドルを観て、めちゃめちゃ良いなと思って、そこから個人的な夢として〈絶対に野音に立ちたいぞ〉って思っていました。なので、ギャンパレが野音でやっていた当時は、悔しさがあってちゃんと観ることができなくて。でも、自分が入ってからBlu-rayを貰って(笑)、観たらやっぱりカッコ良かったです。いまこうやってGANG PARADEとして野音に立てることになって、野音に立つことが決まっている状態がずっと続いていてほしい、年が明けないでほしいって思っちゃいます(笑)」
月ノ「4年半の間にいろいろあったけど、続けてきてもう一度立てるのが凄く嬉しいことだなって思います。先日のZepp Hanedaで野音の開催を発表した時に〈こんなに喜んでくれるんだ!〉ってぐらいお客さんが喜んでくれて、やっぱり遊び人にとっても特別な場所なんだなって思いました。13人のギャンパレらしいお祭りな日になるのがいまから楽しみです」
ミキ「WACKツアーやナタリーさんの対バンで立たせてもらった時に〈13人の野音、絶対似合うな〉って思っていました。ナルが入ってきてくれた時の思い出も大きいし、いろんな人と一緒に立ってきたステージなので、このタイミングでまた立たせてもらえるのが凄くありがたいです。だからこそ、来てくれる遊び人にも、ずっと支えてくださっているスタッフさんにも、自分たちにも、これから先のギャンパレがどう進んでいくかっていう道標をちゃんと見せられる日にしなきゃいけないなって凄く思っていますね」
――運命の日ですね、また(笑)。
ミキ「そうですね(笑)。でも、〈そんな重要な日だから、がんばらなきゃ!〉っていうよりかは、来てくれた全員がホントに笑顔で帰ってくれて、この先みんなが生きていくなかで力になれるような、そんな楽しい日になるのがベストなので。そういう日を作れるように、みんなで準備していきたいと思います」
左から、GANG PARADEの2023年作『OUR PARADE』(ワーナー)、KiSS KiSSの2023年作『FiRST ALBUM』(WACK)
2019年の東阪野音ツアーの模様を収めたGANG PARADEのBlu-ray「CHALLENGE the LIMIT TOUR at 日比谷野外大音楽堂」(ワーナー)
多彩なサウンドを提供した『The Night Park E.P.』の立役者たち
ここでは本文の補足として、今回のEPに名を連ねるクリエイターを簡単に紹介しておきましょう。まず、幻想的でドリーミーな“Träumerei”などの3曲を担当したKOTONOHOUSEは、自作もコンスタントに配信しつつ電音部やCY8ERなどフューチャー~バブルガム系のベースを多く手掛けてきた人で、ギャンパレとは対バン歴のある4s4kiともたびたび共作しています。また、“ソムニウム”と“アイシテ”を手掛けたのは韓国のAiobahnで、“INTERNET YAMERO”など膨大な自身名義の曲で知られるほか(カ能セイが知るきっかけになったのは“Heart 2 Heart”だそう)、電音部やでんぱ組.incなどの曲に携わっています。そしてエモい“涙は風に、思いは歌に”など2曲を手掛けたMisumiはボカロPを出発点に宮川大聖らへの曲提供も行い、近年はEMAと組んだDUSTCELLでも活躍中です。さらに、ユメノユアのソロ曲“ミラージュ”は小野武正(KEYTALK)プロデュースで、高橋武(フレデリック)のドラムスにも注目です!
左から、4s4kiの2023年作『CODE GE4SS』(スピードスター)、電音部-帝音国際学院-の2021年作『New Paradigm』(ASOBINOTES)、Aiobahnによる2022年のサントラ『NEEDY GIRL OVERDOSE soundtrack』(フロンティアワークス)、宮川大聖の2022年作『ファンタジア』(ワーナー)、KEYTALKの2023年作『DANCEJILLION』(ユニバーサル)、フレデリックの2023年作『優游涵泳回遊録』(A-Sketch)
