この世は偶然が支配している。30代半ば、画家になれない自分に焦りNYへ旅立った主人公・前田。運良く有名な工房に採用され、結果を出す筈が雑務に忙殺され、思い悩み、海辺でとったある姿が「現代パフォーマンス・アート」として評価されてしまい、世界中に天才芸術家だと勘違いされ一躍時の人となるも、過大すぎる評価に思い悩む話。結果、前田は出身校である国立芸術大学で非常勤講師の職を得て帰国。古き一軒家で心に傷を抱える同い年の女性との同居がスタートするまでを描いた第一巻。「人が良すぎる」前田さん、一体、芸術家としての道をどうして行くのか、その収束と恋の行方が気になってしょうがない作品。