〈スペアタウン〉とは自身のホームタウンと別に予備となる第二のホームタウンを指す新しい概念だ。〈赤羽〉を大人気居住区にさせた功労者たる作家が〈変わりゆく赤羽〉に代わる街を求めて、〈蒲田〉〈熱海〉〈多摩センター〉〈池袋〉さらに〈愛知県・豊橋〉を訪ね、まるでそこに暮らしているかのようにホテルで家呑みさながらの晩酌をしたりサウナを楽しんだりと、刺激を求めてスナック突撃でなく、また旅目線でもなく、〈暮らす目的〉で街を新規開拓し〈今すぐ住める街・スペアタウン〉を探し求めるというストーリー。おまけページの〈おこぼれ話〉も楽しい。いつしか自分もスペアタウンを探してみたくなる作品だ。