ヴァンパイア・ウィークエンド(Vampire Weekend)がニューアルバム『Only God Was Above Us』を2024年4月5日(金)にリリースする。
ここ数日、オフィシャルサイトのデザインを変更してメール送信用の電話番号を載せ、さらにSNSのアカウントの写真を変えて〈OGWAU〉の文字を記載するなど、新作のリリースを予感させる動きを見せていたヴァンパイア・ウィークエンド。Instagramアカウントでティーザー動画を2つ公開したあと、昨日2月8日、ついにアルバムのリリースを公表した。トレーラー動画、ジャケット、トラックリスト、シングルのリリース、リリースライブとツアーの開催もあわせて発表している。
『Only God Was Above Us』は、前作『Father Of The Bride』(2019年)から実に5年ぶりのニューアルバムだ。Pitchforkによると、メンバーのエズラ・クーニグ、クリス・バイオ、クリス・トムソンの3人で米ニューヨークとロサンゼルス、英ロンドン、そしてここ日本の東京(!)で録音し、エズラとアリエル・レヒトシェイドがプロデュース、ミキシングは名匠デイヴ・フリッドマン(マーキュリー・レヴ)が、マスタリングはエミリー・レイザーが担当したそうだ。
エズラは歌詞の大半を2019~2020年に書き、アルバムタイトルは88年のスティーヴン・シーゲルによる写真に写った新聞の見出しに由来するという。その写真「Subway Dream 11」が今回のジャケットになっているほか、彼の写真は上掲のトレーラーにも使用されている。
アルバムからは、“Capricorn”“Gen-X Cops”の2曲がシングルとして来週2月16日(金)にリリースされる。さらにバンドは、テキサス州オースティンのムーディ・アンフィシアターで〈特別日食ショー(Special Eclipse Show)〉を開催。フェス〈プリマヴェーラ・サウンド〉への出演を含むツアーもおこなう。
トレーラーで聴ける断片的な音のヘビーさや激しさを耳にすると、本作ではこれまでとちがうヴァンパイア・ウィークエンドの姿が表現されていそうだ。オーケストラとの録音もしているようだし、どんなアルバムになっているのか予想ができないが、まずは来週発表されるシングル2曲を楽しみに待とう。
【2024年2月9日15時30分追記】本作についてのプレスリリースがソニー・ミュージックジャパンインターナショナルから届いたので、アーティスト写真と情報を追記する。
2006年の衝撃のデビュー以来、2作目から4作目のアルバムが3作連続で全米アルバムチャート(Billboard 200)の1位を獲得し、さらにグラミー賞の最優秀オルタナティブアルバム賞2冠を誇る、アメリカのオルタナテイブロックバンドの最高峰であるヴァンパイア・ウィークエンド。彼らが、5年ぶりの新作にして5作目となるアルバム『Only God Was Above Us』を4月5日にリリースすることが決定、プリオーダーが本日から開始している(国内盤の詳細は後日発表される)。
エズラ・クーニグ(ボーカル/ギター)と彼の長年のコラボレーターであるアリエル・レヒトシェイドがプロデュースした本作は、5年の年月をかけて完成したそうだ。また20世紀のニューヨークから大きなインスピレーションを受けた、コンセプチュアルな内容になっているという。エズラが歌詞を書いたあと、そこから歌詞とメロディの構成のリワークをじっくりと重ねて完成させた、バンド史上もっとも大胆な作品でありながらも、もっともメロディックでもある作品に仕上がっているとのこと。
ジャケット写真は、ニューヨーク出身の写真家であるスティーヴン・シーゲルが88年にニュージャージー州の地下鉄の廃墟で撮影した写真シリーズからの一枚。写真に写っている新聞は、実際に88年5月1日付のニューヨーク・デイリー・ニュース紙で、航空機の屋根が剥がれるという事故が起こった、アロハ航空243便航空機事故を報じたものだ。見出しにある生存者の〈ONLY GOD WAS ABOVE US(私たちの上には神しかいなかった)〉という言葉が、アルバムタイトルにそのまま起用されている。
また上述のリリースライブは、北アメリカ大陸横断皆既日食の日であり、エズラの誕生日でもあるこの日に、皆既日食にあわせた超スペシャルなパフォーマンスとなる予定だという。
RELEASE INFORMATION
リリース日:2024年4月5日(金)
配信リンク:https://smji.lnk.to/VampireWeekendOGWAU
国内盤の詳細は後日発表予定
TRACKLIST
1. Ice Cream Piano
2. Classical
3. Capricorn
4. Connect
5. Prep-School Gangsters
6. The Surfer
7. Gen-X Cops
8. Mary Boone
9. Pravda
10. Hope
PROFILE: VAMPIRE WEEKEND
エズラ・クーニグ(ボーカル/ギター)、クリス・バイオ(ベース)、クリストファー・トムソン(ドラムス)。2006年、米ニューヨークのコロンビア大学在学中に現メンバーとロスタム・バトマングリ(当時キーボード/ボーカル担当)の4名で結成。早期から注目を集め、激しい争奪戦の末にインディレーベルのXLと契約。2008年にリリースされたデビューアルバム『Vampire Weekend』はデビュー作にして全米・全英チャートでいずれもトップ20入りを果たす。セカンドアルバム『Contra』(2010年)は全米チャートの1位を獲得し、グラミー賞にもノミネートされた。3作目『Modern Vampires Of The City』(2013年)で2作連続となる全米チャートの1位を記録し、インディロックバンド史上初の2作連続全米1位という快挙を達成。同作は第56回グラミー賞の最優秀オルタナティブミュージックアルバム賞を受賞。2016年、メンバーのロスタム・バトマングリが脱退を発表。エズラ・クーニグがソングライター/プロデューサーとして参加したビヨンセ“Hold Up”(アルバム『Lemonade』収録)で第59回グラミー賞にノミネートされる。2019年、レーベルをコロンビアへ移籍し、6年ぶりの新作『Father Of The Bride』をリリース、全米チャート1位を獲得。同作は第62回グラミー賞で最優秀オルタナティブミュージックアルバム賞を受賞。2021年、細野晴臣“TALKING”をサンプリングした楽曲“2021”(アルバム『Father Of The Bride』収録)と細野晴臣“TALKING”のコラボレーション12インチシングル『Watering a flower 2021』がリリース。これまでにサマーソニック、フジロックフェスティバルへの出演を含む8度の来日公演をおこなっている。2022年7月にはフジロックフェスティバルにヘッドライナーとしての出演を果たした。
海外オフィシャルサイト:https://www.vampireweekend.com/
日本オフィシャルサイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/vampireweekend/