ガリアーノ再始動までの個々の活躍をおさらい!
ロブ・ギャラガー中心のユニットとして始まったガリアーノだが、ミック・タルボット制作の2作目『A Joyful Noise Unto The Creator』(92年)前後からはロブのパートナーであるヴァレリー・エティエンヌ(ヴォーカル)、アーニー・マッコーン(ベース)、クリスピン・テイラー(ドラムス)らパーマネントな演奏陣のバンドへと発展。スキー・オークンフル(キーボード)加入後の94年作『The Plot Thickens』からはセルフ・プロデュースに挑むも、彼が制作した96年作『:4』とライヴ盤『Live At The Liquid Room (Tokyo)』を残して解散したその後のロブはアール・ジンガー名義も用いつつトゥー・バンクス・オブ・フォーなどのユニットで美意識を貫き、スキーはインコグニートに加入してブルーイの参謀として躍進。ローカルなスタジオ/レーベルを運営するアーニー、ブロウ・モンキーズに加入したクリスピンも活動中だ。ここでは近作を中心に各々の動きを紹介しておこう。 *出嶌孝次
左から、トゥー・バンクス・オブ・フォーの2000年作『City Watching』(Sirkus)、同2002年作『Three Street Worlds』(Red Egyptian)、アール・ジンガーの2001年作『Put Your Phazers On Stun Throw Your Health Food Skyward』(Red Egyptian/!k7)

ガリアーノ解散後のロブがディマスらと結成した通称2BO4の、現時点での最新作となる3作目。当時のソナー・コレクティヴらとも共振した先鋭的なフューチャー・ジャズを聴かせている。ウェイン・ショーターやサン・ラーのカヴァーも披露。
ロブがブルースやロック、フォークに傾倒したプロジェクトの、現時点での唯一のアルバム。味のある歌や語りと簡素な演奏が渋く支えた好盤で、ギターはショーン・リーが担当。トム・スキナー(ドラムス)とトム・ハーバード(ベース)をこの時点で起用していた。
ジャイルズ・ピーターソンが主導し、セウ・ジョルジやマルコス・ヴァーリら大物アクトを大挙フィーチャーした豪華なブラジル音楽カヴァー・プロジェクト。ロブとヴァレリーは2BO4として駆けつけ、カシンやサム・シェパードと共同でプロデュースも担当している。

THE DIABOLICAL LIBERTIES 『High Protection & The Sportswear Mystics 』 On The Corner(2020)
ロブとブラウンズウッドのA&Rだったアレックス・パッチワークが組み、EPの『Dancefloors Of England』(2016年)が日本盤化されたこともあるユニットの初作。エマ・ジーン・サックレイを招いた“High Protection”などダビーなフューチャー・ジャズを聴かせる。
ポール・ウェラー『66』への楽曲転用も記憶に新しい、ドクター・ロバートやミック・タルボットらのプロジェクト。アーニー&クリスピンというリズム隊の布陣はガリアーノそのままで、スタカン人脈とアシッド・ジャズの動きが密接だった往時の雰囲気も窺わせる。
ブルーイ × ブラウンズウッドによるブリット・ファンク・プロジェクトの2作目。シトラス・サンにも客演したヴァレリーが“Find Your Heaven”で歌い、そのソングライトに関与したロブは初作のアートワークも手掛けていた。スキー・オークンフルももちろん参加。
今回のガリアーノ帰還には、ブギーバック・スタジオ/レーベルを運営してモダンな現場にいたアーニーの役割も重要。ヴァレリーが歌うアーニー&ザ・ファミリー・マッコーンでの曲やBBソウル名義曲といったマイペースな仕事は、この定番コンピなどで聴ける。
ジャミロクワイなどのツアー・メンバーとしてコーラスを務めるヴァレリーだが、その流れでジャミロクワイの鍵盤奏者によるこのリーダー作にも参加。ロイ・エアーズ曲などを披露するジャズ・ファンク仕様のライヴ盤で、ベース演奏はアーニーが担当している。

〈アシッド・ジャズ〉という言葉を作ったとされ、ガリアーノの初作をプロデュースした重要人物が、ミック・タルボット(ガリアーノの2作目をプロデュース)とのコラボに続いて届けたソロ作。ラテンに傾倒した内容で、数曲ではアーニーがベースを演奏している。





