タワレコが提案するリラックスしたい一時にぴったりな音楽

タワーレコードが2021年11月5日(金)~12月31日(金)に開催する〈CHILLOUT MOODS ~ACOUSTIC・SOFT ROCK・JAZZY GROOVE~〉。リラックスしたい一時にぴったりな音楽やチルアウトなムードを演出するサウンドをタワレコが提案する、というキャンペーンだ。

〈CHILLOUT MOODS〉のビジュアルを手がけるのは、タワレコとは初コラボレーションとなるイラストレーターのSHAG。彼の洒脱なイラストを軸にして、タワレコ独自企画・選曲の限定コンピレーションアルバムやSHAGとのコラボグッズが販売されるほか、彼のイラストがあしらわれたポストカードの配布、サイン入りイラスト集のプレゼントなど、このキャンペーンではさまざまな展開がなされる。この記事では、そんな〈CHILLOUT MOODS〉の内容や楽しみ方をお伝えしたいと思う。

 

SHAG
Photo by Mark Berry Chair
©2021 Josh Agle. All Rights Reserved.

世界的イラストレーターSHAGとは?

まずは、〈CHILLOUT MOODS〉キャンペーンを印象づけるイラストを提供したSHAGについて、彼がどんな人物なのかを見てみよう。

SHAGことジョシュ・エイグル(Josh Agle)は、62年生まれ、8歳まで米ハワイのオアフ島で育ち、現在は南カリフォルニアに在住しているアーティストだ。80年代後半から音楽業界でイラストレーターとして活動しており、元々は商業デザイナーを目指していたそうだ。

Highbrow Magazineの記事に、彼の詳しい経歴が書かれている。LAのアンダーグラウンドシーンに影響されたSHAGは、同地にてスワンプ・ゾンビーズというフォークパンクバンドで演奏していたこともあるようだ。〈SHAG〉というアーティストネームは同バンドのアートワークを描いた際、実名から4文字を抜粋してサインしたことに端を発するという。

SHAGは、商業デザイナーを目指す一方で、初めて描いた作品が画廊やコレクターから注目を集めたことで、アート界で評判を呼んだ。97年に初めて個展を開催し、それ以降は世界各地で個展を開催、アーティスト/イラストレーターとして大きな成功を収めている。

彼のイラストは、CDやレコードのジャケットはもちろん、エンターテインメントの世界でひっぱりだこになっている。「ピンク・パンサー」の誕生40周年を祝う描き下ろしイラスト(2004年)、カリフォルニア・ディズニーランドの開園50周年を記念したアートワーク(2005年)、マーベル・コミックの巨匠スタン・リーとコラボした「スパイダーマン」(2018年)、キッスの4人をポップかつダークに描いた作品(2019年)などなど、そのキャリアは実に華々しい。彼のアートは、ぜひオフィシャルサイトInstagramでチェックを。

ここまで書いてきたように、SHAGの仕事は音楽との関わりが深く、こうしてタワレコのキャンペーンに起用されたことも納得だ。特に、最近のニュースで音楽ファンが要注目なのは昨年、デヴィッド・ボウイ『The Man Who Sold The World(世界を売った男)』(70年)のリリース50周年を記念して特別なイラストを描き下ろしたこと。あの時代のムードとボウイの魅力が凝縮された、見事な作品に仕上がっている。

彼の作品の特徴は、古き良きアメリカンカルチャーをほうふつとさせるムードだ。シンプルでデフォルメされた美しい描線とポップでビビッドな色使い、禁酒法廃止後のアメリカで栄えたポリネシア調のスタイルの〈ティキバー〉をオマージュした世界、1950~60年代のカクテルカルチャーへのリスペクト……。彼の絵を眺めていると華やかなりし〈グッドオールドデイズ〉が浮かんでくるし、カートゥーンの世界やディズニーランドの一角に迷い込んだ気分になる。ハリウッド俳優や世界中のセレブを魅了し、米国外やここ日本でも人々から愛されているのは、そのアートに懐かしさや温かみ、それとともに洗練を感じるからにちがいない。

SHAGの作品に魅了された方は、ぜひ今回のプレゼントキャンペーンに応募してほしい。彼のサインが入ったイラスト集が抽選でプレゼントされるという貴重な機会なので、お見逃しなく。