ポニーキャニオンに移籍して発表される2年半ぶりの新作は、優河いわく〈根暗でも踊れるダンス・アルバム〉。活躍の続く岡田拓郎がプロデューサーを務め、魔法バンドと共に制作していることに変わりはないが、前作がジャック・アントノフ的なインディー・フォークだとしたら、今作はソウルクエリアンズからインフローに至るソウル/R&B色が強まり、全体的に歌も演奏もしなやかでグルーヴィー。ceroの荒内佑がシンセで、増村和彦がパーカッションで参加しているタイトル曲はアフロビーツにも接近し、まさに踊れる仕上がりとなっていて、これまでになく開かれた印象を与える作品だ。