すべてが奇跡だった――12月の結成10周年ワンマンでの活動休止が決定している5人から、青春の軌跡を詰め込んだ新録ベストが到着! 限られた時間の中で彼女たちはいま何を思う?
5人がひとつになる感覚
〈沸ける正統派アイドル〉をコンセプトにエネルギッシュなライヴを届け、2023年5月にメジャー進出して以降も着実に支持を広げてきたDevil ANTHEM.にとって、2024年は特別な年になっているようだ。それは、今年12月27日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで行われる結成10周年ワンマン〈Miraculous Trajectory~すべてが奇跡だった~〉をもっていったん活動休止することが決まっているから。2月に〈青春〉をテーマに掲げたメジャー初アルバム『Blue Youth』を発表し、3月からは全国ツアー〈Devil ANTHEM. 10th Anniversary Year SPRING→SUMMER TOUR 2024〉を展開。夏には主催イヴェント〈でびぱっぱ夏祭〉を東西2か所で開催し、グループ初の生バンド公演〈#でび夏霞演奏会〉にも挑戦するなど、5人はここまでの日々を全力で駆け抜けてきた。そのなかで〈活動休止〉の事実は、少なからず影響を与えてきたという。
橋本侑芽「それまではプロデューサーの佐藤(海人)さんの言うことに必死に付いていく感じだったのが、活動休止を発表してからは、自分の人生や将来について真剣に考えるようになりました。いまも〈自分はどうなりたいのか?〉ということを日々考えています」
竹本あいり「私は、ひとつひとつのライヴを大切にする意識がより強くなりました。ファンの人とも直接そういう言葉を交わしてきたんですけど、活動していくうちに、あまりに楽しすぎて、活動休止の現実を心の奥底に押し込めた感じがお互いにあって」
安藤楓「私は活動休止の発表から数か月くらい、けっこう考え込んでしまって。でもツアーの途中でライヴ中にパッと吹っ切れた瞬間があって、そこから活動休止のことは頭からいったん忘れて〈目の前のことを楽しもう!〉と心に決めたんです。そうしたら気持ちが楽になって、すべてが楽しくなりました」
水野瞳「私も最初の数か月は気持ちが落ちてしまったときがあって、ファンの方からも〈元気ないけど大丈夫?〉って心配されるくらい、日常生活にも支障が出てしまって。でも、みんなのおかげで夏の間に自分の中で活動休止をポジティヴに昇華できるようになりました。いまはあと3か月を一緒に楽しく駆け抜けて、期待と希望と願望を乗せて活動休止明けを迎えたいです」
竹越くるみ「私は活動休止の話を最初に聞いたときから反対派で、自分にとってはDevil ANTHEM.があることが当たり前すぎて、最初は〈どう向き合えばいいの?〉という感じでした。私たちはみんなぶつかるのが苦手で、まだこの5人で活動休止について話したことがないんです。みんな真剣に考えているからこそ、お互いの核心に触れられないというか。でも、ステージの上では、5人の考えていることがひとつになる感覚がすごくあって。それはきっと全員あると思います」