浮き沈みを繰り返しながら絆を深めて何度も何度もスタートしてきた4人のカラフルな集大成……現状打破を託した新作『突破』に込められた熱い想いとは?
人気番組「水曜日のダウンタウン」内のクロちゃん × WACKによるオーディション企画〈MONSTER IDOL〉から2019年末にデビューした豆柴の大群と、同じ番組発の都内某所が合併してリニューアルし、2024年頭に始動した豆柴の大群都内某所 a.k.a. MONSTERIDOL(以下モンアイ)。ただ、合併後の初シングル“わんダーらんど”リリース前後にメンバー脱退があり、現在はオリジナル豆柴メンバーのアイカ・ザ・スパイとナオ・オブ・ナオ、2022年末に豆柴に加入したモモチ・ンゲールとレオナエンパイアという4人組で活動中です。5〜9月に行われた全国ツアー〈MONSTER VENOM TOUR〉では毎公演1曲ずつ新曲をお披露目するという挑戦を続け、それら全曲を集大成したのが、このたび登場したモンアイ初のアルバム『突破』。引き続きHi-yunkことKENJI03(BACK-ON)がサウンド・プロデュースの核を担い、現状打破にかける強い気持ちが多彩な楽曲で示された力作に仕上がっています。
ここで終わるなんて嫌だ
――合併で始まった1年でしたね。
レオナエンパイア「6人の豆柴からモンアイとして5人で始まったんですけど、春に4人になって……」
アイカ・ザ・スパイ「うちとナオは豆柴になって5年目だったんですけど、ここまで短期間で体制が変わるのも初めてだったし、5人で完成させた曲もまた4人で作り直したりして大変でした。それが落ち着いてきた頃にはすぐツアーの準備になって。ツアー中もずっと新曲の練習をしていたから、〈1年ってこんなに短かったっけ?〉と思うぐらい、あっという間でした。2024年もあと少しだし、モンアイになってもう1年経つっていうのがビックリ」
――2024年も残りの期間に何があるかわからないですけど……。
モモチ・ンゲール「怖い、怖い(笑)」
アイカ「やだ~(笑)。やっと落ち着いてきたのに……」
――振り返ってみてどんな年でしたか。
モモチ「やっぱり1月から3、4月にかけての〈合併して名前が変わりました、5人体制になりました〉から〈また4人になりました〉の期間は、苦しさや悔しさしか覚えてないくらい、ずっともがいてました。その頃の〈ここで終わるなんて嫌だ〉〈絶対に負けたくねえ〉っていう記憶が濃すぎて、そこから〈やらなきゃ〉で走ってきた残りの時間はアイカが言ったみたいにマジで一瞬で。悔しいんですよ、やっぱり。そこで折れずにきた4人だから、この経験を無駄にしないで未来に繋げたいし、負けなかった自分たちをいつか認めてあげたいなって」
――その時期があったから乗り越えてこれたわけですね。
モモチ「いろいろ乗り越えて4人がいま一緒にいられるのはマジで大きいと思います。この経験は、いまの私たちにしかない強みだと思います」
ナオ・オブ・ナオ「いちばん印象に残ってるのは、4人で初めて回った〈MONSTER VENOM TOUR〉ですね。13公演それぞれ各1曲ずつ新曲を初披露していくので、その制作も同時進行していて。1週間の間にレコーディングして、ミックスが出来たら振付けを考えて、みんなに振り入れして、その週のうちに初披露するみたいなこともあって、正直めまぐるしいツアーではあったんですけど。自分にとっても成長できる材料になったし、良いツアーでした。大変だったぶん、来てくれるテイマー(モンアイのファン総称)との絆も深まって、ライヴを通して気持ちを交換できたんじゃないかなと思っているので」
――いま振付けはナオさんがメインで担当されてるんですね。
ナオ「はい。今回のアルバム曲でいうと“イカサマダンス”だけはパワーパフボーイズさんとレオモモの2人にお願いしていて、それ以外は私が担当しています。豆柴の頃はハナエモンスターと2人で考えることが多かったので、初めて1人でこんなに担当させてもらえて、嬉しいような悲しいような複雑な気持ちではあるんですけど(笑)、それも自分の成長に繋げられたのかなと思うし、作ってて凄く楽しかったです」
――4人になってメンバー同士の関係性は変わりましたか?
レオナ「加入した時は6人やったんですけど、普通に喋るのが苦手やから、4人になってから普通の会話もしやすくなって、意思疎通がしやすくなりました(笑)。もう7か月ぐらい経つので、4人体制にも慣れてきて」
モモチ「これは4人になったからか、加入2年目だからかはわからないけど、6人の時にまだあった遠慮がなくなりました。4人になったら個々がちゃんと役割を担わなきゃ回らなくなったし、レオナも言ったように互いに意見が言いやすくなったのもあって、個が確立できたのは4人になったからかなって思います」
ナオ「5人や6人の頃はグループとしてのまとまりや一体感を見られることが多かった印象なんですけど、4人だとグループとしても求められるし、個々で見られることも多くなってきたように感じていて。だから、それぞれの個性とか魅力がライヴでも見えるようになってきたと思いますね。逆に粗も全部見えやすくなっちゃったので、そこはそれぞれがスキルアップしていかないとなって」
――個人と言えば、2024年はナオさんのグラビア登場もありましたね。
ナオ「みんな水着になりたくないって言ってた最初の頃を思うと、まさか自分がグラビアに出るとは思わなかったですけど(笑)。でも、ありがたいことにお仕事をいただいて、ファンの人が応援してくれたり、新たに知ってもらえたりして、モンアイに少しは貢献できてるのかなって。グループのプラスになるなら今後も挑戦していきたいなっていう気持ちです」