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フォークデュオ的なサウンドからバンドサウンドへ

DISC-2には、1977年2月から1979年6月の間にリリースされた7枚のシングルが収録されている。11thシングル“秋の気配”は2人編成のオフコースを代表する名曲の1つだ。精緻なカメラワークで秋の横浜の公園の情景を切り取ったかのような歌詞が秀逸で、男女の心理的な距離と物理的な距離とがシンクロするように描かれている。つい口ずさみたくなるさりげなさと、染みこんでくる味わい深さを備えたメロディも素晴らしい。

12thシングル“ロンド”は鈴木が作詞・作曲した曲だ。ドラマ「ひまわりの家」の主題歌として制作された楽曲で、母親がモチーフになっている。しっとりとした情感あふれるナンバーで、鈴木の温かな歌声が染みてくる。カップリング曲の“思い出を盗んで”は小田の作詞・作曲した楽曲で、ファンの間で人気の高い曲の1つである。せつない曲だが、重くなりすぎていないところがポイント。軽快なバンドサウンド、水彩画のようなさらりとしたタッチの歌声、鮮度の高いコーラスが特徴的で、せつなさがかすかに滲む、その匙加減が絶妙だ。

歌モノとしての訴求力の強さと、バンドサウンドとしての完成度の高さが両立しているのが16thシングル“風に吹かれて”だ。ジェントリーなギターで始まり、歌とコーラスはもちろんのこと、それぞれの楽器の魅力も際立っていて、70年代中盤のイーグルスに通じるようなファンキーかつブルージーなテイストを備えている。

鈴木が作詞・作曲したカップリングの“恋を抱きしめよう”も、フュージョンやシティポップの要素が感じ取れるナンバーだ。松尾と清水と大間が正式なメンバーとなるのは1979年からだが、このDISC-2の収録曲の多くで彼らはサポートメンバーとして参加しており、フォークデュオ的なサウンドからバンドサウンドへとシフトしつつある過程も見えてくる。1979年8月に松尾、清水、大間の加入が発表されて、オフコースは新たな段階に突入した。