今年で傘寿を迎えるミスター・ダンディーの11年ぶりとなる新作は、新機軸を打ち出した意欲作となった。新曲“Star”にも参加した作家/画家が紡ぐスポークン・ワードを全編に配して、御大はあえてヴォーカルから退いているわけだが、ピアノとシンセを操りながらノワールな雰囲気のシネマティックな音世界を構築していく様子がやけにスリリング。やっぱり唯一無二。