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またサザンに会える日が来ることを信じて

何かあらゆる感動をもらった満足感と、最後にそれを笑顔で蹂躙されたような快感と脱力感(クドいようだが褒めてる)を覚えたが、アンコールにも、本稿で特筆しておきたいポイントがあった。それは、今回、“Relay〜杜の詩”と“東京VICTORY”の2曲が続けて演奏されたことだ。

ニューアルバム収録の“Relay〜杜の詩”は変わりゆく現代の姿を導入に次世代へと思いのリレーを歌ったナンバー。一方、前作『葡萄』収録の“東京VICTORY”は、東日本大震災後の福島の情景描写を挟みながら、各々の故郷への思いと願いが歌われたナンバーだ。気付けばいつのまにか“ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)”がそうなっていたように、昨今のサザンのライブで観客が拳を上げて盛り上がるナンバーの代表的なひとつである。

この変わりゆく日本と次世代への思いを歌った2曲が続けざまに演奏され、それに5万人の観客がハミングや拳のレスポンスで応える様子は、近年のサザンのライブのなかでも屈指の名場面だったと思う。

さらに、その希望を明日へと繋ぐような“希望の轍”を経て、最後はもちろん“勝手にシンドバッド”でカーニバル状態に。トニー谷、寺内貫太郎、覆面レスラーを模した桑田の大好物なキャラたちに加えて、読売ジャイアンツのマスコット、ジャビットくんとシスタージャビットちゃんまで入り乱れてのどんちゃん騒ぎ。こんなミーハーかつ痛快無比なエンディングがなんだか成立するのもまたサザンなのだ。

甘い恋も愛も、海も自然も、時代への批評も風刺も、エロもギャグも、郷愁も未来も、ファンへの感謝もメッセージも、つまりはサザンと市井の全てがそこにあった。セットリストとバンドのパフォーマンスのみならず、LEDビジョン、レーザー、特効を駆使したビビッドな演出と画期的にクリアな出音も素晴らしく、ドームというスケール感で見せる2025年のサザンとして、あまりにも見事なひとつの最適解だった。

桑田は、「50周年という大きな目標もある」「またいつの日か、皆さんの前で」と口にしていた。こんな大団円のような見事なライブの、その続きのサザンに会える日が来るのなら、無論、そんなにうれしいことはない。その日に期待を寄せつつ、やはり、最後はこの言葉で本稿を締めたい。

THANK YOU SO MUCH!! サザンオールスターズ!!

 


SETLIST
1. 逢いたさ見たさ 病める My Mind
2. ジャンヌ・ダルクによろしく
3. せつない胸に風が吹いてた
4. 愛する女性(ひと)とのすれ違い
5. 海
6. ラチエン通りのシスター
7. 神の島遥か国
8. 愛の言霊(ことだま)〜Spiritual Message〜
9. 桜、ひらり
10. 神様からの贈り物
11. 史上最恐のモンスター
12. 暮れゆく街のふたり
13. 風のタイムマシンにのって
14. 別れ話は最後に
15. ニッポンのヒール
16. 悲しみはブギの彼方に
17. ミツコとカンジ
18. 夢の宇宙旅行
19. ごめんね母さん
20. 恋のブギウギナイト
21. LOVE AFFAIR~秘密のデート~
22. マチルダBABY
23. ミス・ブランニュー・デイ (MISS BRAND-NEW DAY)
24. マンピーのG★SPOT

ENCORE
25. Relay〜杜の詩
26. 東京VICTORY
27. 希望の轍
28. 勝手にシンドバッド

同ライブのセットリストをまとめた公式プレイリストも公開!
https://taishita.lnk.to/livetour_TYSM
※配信中の楽曲のみで構成しております