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1年後に〈RIP SLYMEが好きだった〉と思える活動に絶対する

今回の活動が約1年間の期間限定となった理由について、ILMARIは説明する。

ILMARI「良くも悪くもみんな考え方もバラバラだし、年齢も重ねてみんなそれぞれの環境で生きているので。あとはひさしぶりに集まるので、どうなるのか全然予想できなかったというのと、ダラダラやるものでもないのかな、というところもあります。いろんな考えがあったんですけど、一番は本当にさっき言ったように〈。〉をつけたかったのが大きいですね」

RYO-Z「とても個性豊かな5人ですからね。まずは集中して1年がんばりましょう!という感じかなと僕は思っています」

と語り、SUは希望的な見通しを示した。

SU「ただ、1年後には〈RIP SLYMEが好きだった〉って、みんなが思えるような活動には絶対にしていくと思います」

 

新作とベスト盤が一緒になったようなアルバム

7月16日リリースのベストアルバムは、全48曲3枚組という大ボリューム。すでにクラシックと呼ぶにふさわしいヒット曲や多彩なコラボ曲、知る人ぞ知る曲など、各曲についてピックアップすると枚挙にいとまがないのでぜひトラックリストを確認し、そして実際に触れてほしい。

ILMARI「ざっくりとは時系列なんだけど、FUMIYAくんと一緒に曲を選びながら彼のDJ目線で新曲と旧譜を混ぜてもらって。25周年イヤーだし、PESくんとSUさんが帰ってきたタイミングでもあるから、このタイミングでベストアルバムを出そうと。RIP SLYMEは夏の曲が多いから夏にはリリースしたいと考えていたんです。3人時代の曲にPESくんとSUさんに入ってもらったバージョンも入っているから今までのファンが聴いても楽しいし、“どON”と“Wacha Wacha”以外の新曲も入っているので新作とベスト盤が一緒になっているような聴き方ができるんじゃないかと思います」

FUMIYA「DJっぽい感覚で流れを壊さないように、テンションを上げすぎたらちゃんと落としたり、そういうバランスを意識しました」

ILMARI「早期予約特典として付属するカセットテープ『GREATEST RADIO』は、5人でラジオ番組風に録ったんです。お題を箱から取り出して、書かれているテーマについて1人ずつ話して。トークは5人のキャラクターが出ているし、アルバムの中で好きな曲について話したりもしているので楽しめると思います」

 

いろいろあったけど、また一緒にやっていることを包み隠さずリリックに

活動再開後に連続リリースした“どON”“Wacha Wacha”も含めて4曲の新曲が収録されており、“結果論”のトラップ以降のフィーリングもまとったスモーキーなビートとマイクリレーは、彼らの新たな音楽的成熟を感じさせる内容だ。

PES「〈なんとか論〉ってけっこうみんな言うけど、どちらかというとネガティブな意味合いで使われていると思うんですね。でも、僕あんまりネガティブには捉えてなくて。“Wacha Wacha”や“どON”もそうですけど、ごちゃごちゃこうあったけど、また一緒にやっていることを逆手に取りながら、それを包み隠さずリリックにしていくということを意識して書きました」

もうひとつの新曲“Chill Town”はソウルとアンビエントの匂いが香る、もっと言えば明確にスチャダラパーの“サマージャム’95”の血筋を感じるアーバンなダウンテンポヒップホップ。FUMIYAのプロデュース手法の洗練がうかがえる1曲だ。

FUMIYA「J-WAVEの夏のテーマソングとして作らせてもらったんですけど、先方からのリファレンスが〈アゲない夏、クールな夏〉みたいな。僕もクーラーが大好きなので(笑)、そういうイメージで」

PES「例えばクインシー・ジョーンズの“Summer In The City”とかを彷彿させる、ああいう涼しげでチルなイメージのある音がFUMIYAくんからきたので。90年代のヒップホップを思い浮かべながら、バッキンザデイ(Back in the days)的なことを書こうかなと思いました」

一方、SUの“Chill Town”におけるアプローチはこうだ。

SU「僕はJ-WAVEの曲と聞いて、六本木ヒルズを思い出して。六本木ヒルズのビルのオーナーが下の庭園でランチをしているイメージで書きました(笑)」