ケルト音楽フェスの真の魅力はその日限りのセッション
今年の冬もケルティック・クリスマスにご注目!
毎年真夏の暑さが厳しい時期になると、ケルティック・クリスマス開催のニュースがやってくる。
ケルティック・クリスマスとは、ケルト音楽と総称されるアイルランド伝統音楽を現代に受け継ぐトップアーティストを中心に、その音楽の流れを組む世界の多彩なミュージシャンたちが冬の日本に集う、毎年恒例のケルト音楽フェスのこと。
1998年の第1回以来、(2000年と2001年はお休み)、コロナ禍による一時中断はあったが、今年で23回目と歴史を重ねてきた。
では、今回来日するアーティストを紹介しよう。

©石田昌隆
まず注目は、待ちに待った6年ぶりの来日となるシャロン・シャノン。アイルランドで国民的人気を誇る、実力No. 1のアコーディオン奏者だ。
アイルランド伝統音楽をベースに、ポップスやジャズの要素も取り入れた彼女の音楽は、伝統を生かしつつ洗練されていて、とても親しみやすい。何より彼女の笑顔が印象的なライヴでの演奏は、観客全員が必ずハッピーになる、と言われるほど、いつも心躍る楽しさに満ち溢れていて必見だ。

©石田昌隆




そして、リアム・オ・メンリィ。U2のボノが「世界一のホワイトソウルシンガー」と評したアイルランドのカリスマシンガー。80年代後半からロックバンド〈ホットハウス・フラワーズ〉で活躍、唯一無二の圧倒的にソウルフルな歌声で人気となった。ソロ活動も多く最新ソロアルバムを今年発表する予定。アイルランドの伝統的打楽器バウロンの名手で、ゲール語の歌手でもある。まさに歌声そのものが直接心に響いてくるリアムの歌をライヴで聴けるのが今から楽しみだ。
ジグやリールなど踊る曲が多いケルト音楽にはダンサーも重要。ザ・ステップクルー・トップ3 with ダン・ステイシーは、アイリッシュダンスとタップダンスが融合したカナダ・オタワヴァレースタイルのダンスチームの精鋭4人のグループ。ダンスの達人たちの足捌き抜群の高速ステップと、フィドルの名手でもあるメンバ−2人の演奏しながら踊り続けるスゴ技もどうかお見逃しなく!


こんなすごいメンバーが集う今回のケルティック・クリスマスだが、実はこの公演の真の魅力は出演者全員によるその日限りのセッションにある。シャロンとリアムは昔から縁が深く、ダンサー4人はダンスとフィドルでもちろん共演、さらに東京公演には特別ゲストでアイルランドのレジェンド、シンガー&ソングライターのポール・ブレイディや、マルチ楽器奏者クレア・サンズも出演。
この豪華メンバーのセッションを聴くだけでも公演に脚を運ぶ価値は十分ある。今年の冬は、ぜひケルティック・クリスマスへ!
LIVE INFORMATION
ケルティック・クリスマス2025
2025年11月29日(土)福井・ハーモニーホールふくい
開場/開演:15:15/16:00
2025年11月30日(日)愛知・東海市芸術劇場
開場/開演:15:15/16:00
2025年12月3日(水)兵庫・兵庫県立芸術文化センター
開場/開演:18:15/19:00
2025年12月6日(土)東京・すみだトリフォニーホール 大ホール
開場/開演:16:30/17:15
2025年12月7日(日)埼玉・所沢市民文化センター ミューズ
開場/開演:14:30(ロビー開場:12:45)/15:00