PEOPLE TREE
耳で聴いたピープル・トゥリー

STEVIE WONDER 『Hotter Than July』 Motown(1980)

後年取り上げた“My Cherie Amour”を例に挙げずとも、ライヴで“Ribbon In The Sky”を披露するなどしていた久保田は、独特の螺旋を描くような黄金のワンダー節を血肉化した数少ない一人だ。レゲエやアフリカ音楽への大らかなアプローチも通じる。 *轟

 

KREVA 『成長の記録 〜全曲バンドで録り直し〜』 スピードスター(2019)

代表曲をバンドで再録したベスト盤。着想源は久保田とのコラボ・シングル“M☆A☆G☆I☆C”だったそうで、プレイヤーも柿崎洋一郎や岡雄三ら久保田人脈が参加。メロウネスを増した“イッサイガッサイ”など歌モノとしても聴ける曲がとりわけ映える。*田中

 

WONK 『Shades of』 ユニバーサル(2024)

東京発〈エクスペリメンタル・ソウル・バンド〉は本作でJimmenusagi、ビラル、BewhYら国内外のゲストを召喚。なかでも話題を集めたのは久保田を歌い手に迎えた“Life Like This”で、シックなビートに乗り、社会を真摯に憂う姿を見せている 。 *田中

 

米倉利紀 『orange GORILLA』 sTYle72 music.(2025)

久保田サウンドを支え続ける鍵盤奏者/アレンジャーの柿崎洋一郎が、こちらも長期にわたってパートナーシップを築くヴェテランR&Bシンガー。当然、影響下にないわけはなく、2001年には〈久保田利伸〉にスポットを当てた『gift』を発表したりも。 *田中

 

BOBBY CALDWELL 『B’sフレイム~メモリアル・ベスト・オブ・ボビー・コールドウェル』 ビクター(2023)

大学生の久保田に“Jamaica”への憧憬を抱かせたという〈ミスターAOR〉。2023年に逝去して以降、久保田は頻繁に“What You Won’t Do For Love”を披露している。艶がありつつ、品の良さを失わない歌唱や音作りもボビーから受け継いだものか。 *田中

 

ANGIE STONE 『Love Language』 Conjunction/SoNo(2023)

『Nothing But Your Love』(2000年)参加を経て、『Time To Share』では“Hold Me Down”をデュエットもしたネオ・ソウルの元締め。ディアンジェロやオマー、ミュージックらとの共演歴を思えば、そこに久保田が並ぶのも納得の好相性ぶりだった。 *轟

 

バブルガム・ブラザーズ 『SOUL SPIRIT PartI~ジジイは恋の合言葉~』 ソニー(2025)

ほぼ同期ながら、久保田が〈アニキ〉と慕うデュオは今年デビュー40周年。Bro.KORNが作詞、久保田が作曲でお互いのヴァージョンが存在する“GIVE YOU MY LOVE”など、幾度も貢献し合い、日本のR&Bカルチャーを作り上げた兄弟たちだ。*田中

 

TONY! TONI! TONÉ! 『Sons Of Soul』 Wing/Mercury(1993)

久保田の全米進出作にメンバー各々が参加していた、類まれなる〈ソウルの息子たち〉。今年の3月にドウェイン・ウィギンスが亡くなった際に、久保田は〈僕の“Just The Two Of Us”のビデオでもギター弾いてる人〉と綴り、哀悼を示していた。 *田中

 

三浦大知 『FEVER』 SONIC GROOVE(2015)

年齢は親子ほど離れていながら、久保田が〈僕のいちばんの理解者・男代表〉と語るシンガーとは、DJ大自然をツアー・メンバーに擁するという共通点も。生音中心でパーティー・ヴァイブスが楽しいこの5作目を久保田ファンにはオススメしたい。 *田中