大林武司がキュレーションのジャズナイトに足を運ぶべき理由

イベント〈踊れ、ジャズナイト|JAZZ & SOUL UNBOUND〉の開催が、2026年2月15日(日)に近づいている。会場は東京・銀座のBASE GRANBELL(シンガポール発の歴史的なナイトクラブZouk Tokyoと同会場)。この記事では公演の魅力や見どころ、イベントに足を運ぶべき理由をお伝えしよう。

〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉は、大林武司がキュレーションをするイベントだ。MISIAバンドのリーダーとしても知られ、ジャズピアノの世界大会〈Jacksonville Jazz Piano Competition〉で日本人として初めて優勝するなど、国内外にその実力を知らしめているTcashこと大林武司。彼が手がける今回のライブに集うのは、世代も嗜好も異なる精鋭ミュージシャンたちである。

 

ラグジュアリー空間で、ジャズで踊ろう

イベントのプレスリリースには、〈アシッドな感性で躍動する“踊れるモダンジャズ”が響きわたる〉〈ジャズ/ソウル/ヒップホップ/エレクトロの4つのエッセンスをJAZZで編み直し、音楽・カルチャー・ラグジュアリー、そして“ヒト”が交差する特別な一夜を立ち上げる〉とある。1980~1990年代に英国で盛り上がり、日本でもブームになったアシッドジャズを意識した文言だろう。

そんなふうに書くと〈古い音楽?〉と思われてしまうかもしれないが、ジャズはそもそもスウィングジャズ以前の時代からダンスミュージックで、〈ジャズで踊る〉という文化は歴史が深い。ジャズは常にダンスミュージックだった、と言うことだってできるかもしれない。

それ以上に、アシッドジャズ自体も2010年代以降はここ日本でSuchmosやNulbarichらによってアップデートされて生まれ変わってきた。また、現行のUKジャズシーンでは、ジャズとヒップホップやダンスミュージックの組み合わせがさまざまな形で進行中だ。ジャズで踊ることは、世代と時代と国境を越えて、いままた新しい熱を帯びている。

ジャズで踊る文化は、音楽ジャンルだけでなく、上で引いた言葉のとおり多様な要素をミックスさせる。そのことは、イベントの会場にも関わっている。夜に輝きを増す歴史的な文化の街・銀座にあるBASE GRANBELLは、2023年9月にオープンした新しいヴェニュー。黒と金色をベースにした内装はゴージャスな空間で、ソファや広いバーカウンターなどを含めて銀座らしいラグジュアリーさが全体に満ちている。フードとドリンクのメニューも充実しているため、〈おしゃれをして遊びに繰り出す〉というのに最適な場所だ。豪華で瀟洒な居心地よい会場で、銀座ならでは、BASE GRANBELLならではの文化や人の交流が体験できるのが、〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉というわけだ。

 

関ゆうか

ジャズピアニストとしての実力も備える鋭才ビートメイカー関ゆうか

そんなイベントに、どんなアーティストが出演するのか? 一組ずつ紹介していこう。オープニングを飾るのは、関ゆうか。米ニューヨークのニュースクール大学でジャズピアノを専攻し、卒業時にジョン・コルトレーン・アワードを受賞したという鋭才だ。

ジャズピアニストでありながらも、帰国後は作曲や編曲の領域でも活躍し、さらにビートメイカーとしての実力も兼ね備えているのが関のすごいところである。〈Beat Grand Prix 2023〉ではファイナリストに選出され、Roland社の名機SP-404の誕生20周年を祝うイベント〈404dayJapan Tour 2025〉の東京公演に出演した経験もあり、若手ビートメイカーとして注目を集めている。ジャズ、ヒップホップ、アンビエントなどの要素が混ざり合った関のビートは、今回のイベントのテーマを体現しているかのよう。昨年末にリリースされたばかりの1stアルバム『alphabets』は、ライブの前にぜひチェックしてほしい。

 

石川紅奈

現代の日本ジャズシーンを牽引する石川紅奈トリオ

続いて出演するのは、石川紅奈トリオ。石川はジャズベーシストとしてシーンの最先端に位置し、各所でその名を目にする若手だが、一方で弾き語りや壷阪健登とのデュオsorayaで披露しているように、透き通った歌声も注目されている。小曽根真がプロデュースし、名門ヴァーヴから2023年にリリースされたメジャーデビュー作『Kurena』は、大いに話題になったことが記憶に新しい。

トリオのメンバーは、同じくジャズシーンで話題を呼ぶ才能のTaka Nawashiro(ギター)とKan(パーカッション)。3人が奏でた荒井由実“生まれた街で”のカバー動画は必見で、ジャズとニューミュージックやシティポップの交差、そしてジョニ・ミッチェルへのオマージュも感じさせる名演だ。たおやかな演奏を聴かせる3人が当日はどんなグルーヴで躍らせてくれるのか、期待が膨らむ。

 

(左から)寺久保伶矢、NEWLY

次世代アーティスト寺久保伶矢 × NEWLYの特別コラボ

さらに、寺久保伶矢 × NEWLYの特別なコラボレーションも楽しめる。次世代トランペッターとして評判を呼ぶ寺久保も、1stアルバム『Reiya The P.A.V.E.』を昨年リリースしたばかり。ジャズにハウスなどのダンスミュージックを融合させた“Anticipation”、コンテンポラリージャズの複雑さにR&Bやファンクのグルーヴの心地よさを加えた“In This Freedom”と、同作では冒頭からジャンル横断的な踊れるジャズが展開されている。彼もまた、実に〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉的なアーティストなのだ。

寺久保と共演するNEWLYは、ギターなどを操るマルチ奏者で、多彩なジャンルをヒップホップやネオソウル流儀でクールなビートに昇華させるプロデューサーでもある。2024年の1stアルバム『Not About All』では、生演奏とヒップホップ的なビートを同居させた繊細で快いサウンドを展開していた。寺久保のトランペットや歌とNEWLYのギター、ビートのクロスオーバーは、ジャズで踊る空間を創出するにちがいない。

 

(左から)ALI、DANTZ

世界的DJ DANTZと熱きボーカリストALIもゲスト出演

さらに、スペシャルゲストとしてDANTZとALIの出演も決定している。DANTZは米LAと東京を拠点に活動しているDJ/プロデューサーで、世界最大級のダンスミュージックフェス〈Ultra Europe〉などへの出演経験があり、グローバルな活躍を見せている。自身の会社LEMON SODA MUSICを拠点に米国のヴァージン(ユニバーサル・ミュージック・グループ)傘下で楽曲をリリースしており、世界を躍らせているダンスミュージックの鬼才だ。

ALIは、ボーカリストのLEOを中心としたプロジェクト/バンド。ビッグバンドジャズやソウル/R&B、ファンク、ヒップホップ、ラテン音楽などを掛け合わせた音楽性と熱い歌心、ポップなソングライティングやプロダクションには定評があり、ライブパフォーマンスの力強さも高く評価されている。アニメ「呪術廻戦」のエンディングテーマ曲“LOST IN PARADISE feat. AKLO”やAwichと共演した「ゴールデンカムイ」のオープニングテーマソング“黄金の彼方”を筆頭に、アニメのタイアップソングとラッパーとのコラボで国内外で支持を集めている存在だ。

 

魂を自由に解放し、心ゆくまで楽しむ時間

以上、一貫した美学とテーマにがっつり共鳴する気鋭の才能ばかりが集う〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉。こうしてラインナップを見るだけで熱気が漂ってきそうなイベントをキュレートした大林から、特別にコメントが届いている。

初開催の「JAZZ & SOUL UNBOUND」は、世界中のグルーヴィーでソウルフルな音楽が融合。今なお進化を続けるジャズをスタンディングの環境で楽しんでいただくことで、聴いてよし! 踊ってよし!の良いとこどりを新たに提案するためのイベントとして立ち上がりました。高い音楽性を持ったミュージシャンたちが織りなすセッションを、オーディエンス一人ひとりが自由に身体を動かして楽しむ。そのことによって生まれる、ジャズの持つ即興性が触発されて会場がソウルフルな熱気で包まれる瞬間を、ぜひ会場で体感していただきたいです。

イベントのタイトルには〈UNBOUND(解き放つ)〉という言葉が掲げられている。〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉は、参加するオーディエンスもパフォーマンスする音楽家も〈SOUL(魂)〉を自由に解放して心ゆくまで楽しむ時間と空間になるだろう。この日にしか出会えないグルーヴに、ぜひ身を委ねてほしい。2月15日は銀座へ繰り出そう。

 


LIVE INFORMATION
踊れ、ジャズナイト
JAZZ & SOUL UNBOUND

2026年2月15日(日)東京・銀座 BASE GRANBELL
OPEN 17:30/START 18:30/CLOSE 22:00
BASE GRANBELL(東京都中央区銀座7丁目2番18号 グランベルスクエア B2F, B3F)
ドレスコード:Elegance Casual
SNSハッシュタグ:#踊れジャズナイト #UNBOUND #アンバン #アシッドジャズ

■Curater
Tcash a.k.a. 大林武司

■Artist
関ゆうか/寺久保伶矢 × NEWLY/石川紅奈トリオ

■Special Guest
DANTZ/ALI

■TICKET
VVIP:97,000円  B3階メインダンスフロア
(BOXシート最大6名まで着席可・ボトル1本付き)

VIP:66,000円  B3階メインダンスフロア
(BOXシート最大4名迄着席可・ボトル1本付き)

バレンタインVIPペアシート2名:43,000円 B2階フロア
(ペア限定・上から見下ろす席になります・グラス2杯付・B3Fダンスフロアとの行き来可)

S席:1名 9,000円  B2階フロア
(1ドリンク付・上から見下ろす席になります、B3Fダンスフロアとの行き来可能)

スタンディング:1名 6,500円 B3階メインダンスフロア
U-23スタンディング:2,700円  B3階メインダンスフロア *公演当日23歳まで/要身分証

※チケットの購入はチケットペイにてご案内。お問い合わせは会場(東京・銀座BASE GRANBELL)窓口にてご案内します https://www.ticketpay.jp/booking/?event_id=60393

公式サイト:https://unbound-jazz-tokyo.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/unbound_jazz_tokyo/

 


PROFILE: 大林武司/Tcash A.K.A. Takeshi Ohbayashi
ジャズピアニスト/編曲家/作曲家。1987年、広島県生まれ。〈JAZZ & SOUL UNBOUND〉のキュレーター。米バークリー音楽大学を卒業後、ニューヨークを拠点に世界の第一線で活躍。自身のバンドを率い世界各地の主要ジャズクラブやフェスティバルに多数出演し、これまでに11作のリーダーアルバムを発表。2016年、ジャズピアノの世界大会〈Jacksonville Jazz Piano Competition〉において日本人として初の優勝。テリ・リン・キャリントン、黒田卓也、ホセ・ジェイムズ、ネイト・スミスなど世界的ジャズアーティストと数多く共演する傍ら、近年はMISIA、村治佳織、木嶋真優などジャズシーンの枠を超えてトップミュージシャン達とのコラボレーションも数多く行っている。

PROFILE: 関ゆうか
ビートメイカー。ニューヨークのニュースクール大学でジャズピアノを専攻し、卒業時にジョン・コルトレーン・アワードを受賞。帰国後は作曲・編曲・演奏まで横断して活動し、〈Beat Grand Prix 2023〉のファイナリストに選出され、さらに〈404dayJapan Tour 2025〉の東京公演にも出演した注目の若手。初のアルバム『alphabets』を2025年12月26日にリリース。

PROFILE: 石川紅奈
ベーシスト/ボーカリスト。名門ジャズレーベル、ヴァーヴから2023年にメジャーデビュー。高校でウッドベースを始め、在学中に小曽根真氏に見出され、国立音楽大学ジャズ専修へ進学。初のミニアルバム『Kurena』は小曽根がプロデュース・参加した作品としても注目を集め、歌声とベースが同居する唯一無二の表現で、弾き語り映像は157万回超の再生を記録するなど話題性も抜群。当日はTaka Nawashiro(ギター)、Kan(パーカッション)とのトリオ編成で〈踊れるジャズ〉のグルーヴを鮮やかに描き出す。

PROFILE: 寺久保伶矢 × NEWLY
寺久保伶矢はトランペッター/ボーカリスト/ソングライター。2001年、北海道生まれ。ジャズをルーツにハウス、ヒップホップ、R&B、ファンクを横断するクロスオーバーなサウンドを展開する。1stアルバム『Reiya The P.A.V.E.』(2025年)ではトランペットに加えボーカル、作詞・作曲までを担い、独自の世界観を打ち出した。〈Java Jazz Festival〉や〈FUJI ROCK FESTIVAL〉など主要フェスにも出演し、技巧と表現力で次世代の存在として評価を広げている。一方、NEWLYはコンポーズ/アレンジ/演奏までを担うサウンドメイカー。初のアルバム『Not About All』(2024年)をリリースし、緻密で映像的な音像で支持を集める。次世代同士の共演が生み出すのは、ディテールまで研ぎ澄まされたサウンドとグルーヴ。会場を包み込む、鮮烈なライブ体験を届ける。

PROFILE: ALI
東京・渋谷発、ボーカルのLEOを中心とするプロジェクト/バンド。TVアニメ「BEASTARS」のOPテーマ“Wild Side”、TVアニメ「呪術廻戦」のEDテーマ“LOST IN PARADISE feat. AKLO”などで国内外から多くの支持を獲得。さらにTVアニメ「ゴールデンカムイ」第四期のOPテーマ“NEVER SAY GOODBYE feat. Mummy-D”を担当し、劇場先行版「札幌ビール工場編」ではAwich × ALIによる“黄金の彼方”が主題歌に決定。多彩なルーツと音楽性を軸にクロスオーバーな音楽性で近年、アジアでもその存在感を放つ。

PROFILE: DANTZ
LAと東京を拠点に活動するDJ/プロデューサー。世界最大級のダンスミュージック・フェス〈Ultra Europe〉にも出演し、ジャンルの壁を越え世界トップクラスのアーティストたちと共演するまでに至る。世界的フェス(〈Meo Spot〉〈Mozambique Fashion Week〉ほか)などでのプレイを経て、2019年に〈LEMON SODA MUSIC〉をLA本国に設立。2025年、グローバルに米ユニバーサル・ミュージック・グループからメジャーデビューを果たす。