Page 3 / 3 1ページ目から読む

アーロン・デスナーのさらなる躍進

 双子の兄弟ブライスらと組んだナショナルはもちろん、ジャスティン・ヴァーノンとのビッグ・レッド・マシーンなどで活動してきたアーロン・デスナーだが、『folklore』(2020年)の制作から深まったテイラー・スウィフトとの縁は彼にメインストリームな活躍の舞台を与えることに繋がった。彼女との諸作やエド・シーランでの大仕事を経た近年は、今回『Prizefighter』にも招かれたグレイシー・エイブラムスのブレーンとしても名を上げながら多方面の才能とジョインしており、今後の飛躍にも注目したい。

左から、グレイシー・エイブラムスの2024年作『The Secret Of Us』(Interscope)、テイラー・スウィフトの2024年作『The Tortured Poets Department』(Republic)、ナショナルの2024年のライヴ盤『Rome』(4AD)

 

FLORENCE + THE MACHINE 『Everybody Scream』 Republic(2025)

エキセントリックでスケールの大きいチェンバー・アート・ポップが神秘的に広がる全英No. 1ヒット作品。アイドルズのマーク・ボーウェンらを交えつつ全曲で共同プロデュースを手掛けたアーロンにとってもこの年きっての大仕事になった。

 

LAUFEY 『A Matter Of Time』 Vingolf/AWAL/ソニー(2025)

ジャズ基盤の独自世界を確立している人だが、フォーキーな“Castle In Hollywood”“A Cautionary Tale”ではアーロンをプロデューサーに迎えている。グラミーの〈最優秀トラディショナル・ポップ・ヴォーカル・アルバム〉を受賞したばかり。

 

BRANDI CARLILE 『Returning To Myself』 Lost Highway/Interscope(2025)

ジャスティン・ヴァーノンらと並んで制作陣に名を連ねたアーロンは、共作した“A War With Time”など4曲をプロデュースしたほか、要所で演奏に参加。その流れもあってか、マムフォードの“Rubber Band Man”はブランディがコライトしている。

 

HAMILTON LEITHAUSER 『This Side Of The Island』 Glassnote(2025)

ロスタムとの共作でも知られたウォークメンのフロントマンによるソロ3作目。本人らと共同でアーロンがほぼ全曲のプロデュースに加わり、生々しい音像が印象的な“Knockin’ Heart”や“Burn The Boats”のダイナミックな展開に貢献している。 *轟ひろみ