インスピレーション溢れるジョシュア・ツリーでの録音は素晴らしかった
――自分の昨年のベストの1枚はオーストラリアのメス・エスクというデュオのアルバムだったのですが、そのアルバムからのリードシングルは、あなたの主宰していたミルク!レコーズからリリースされていました。メス・エスクの片割れであるギタリストのミック・ターナーはあなたとカート・ヴァイルのコラボレートアルバム『Lotta Sea Lice』(2017年)にも参加していましたが、当時を振り返ってどう思いますか?
「あのアルバム制作は本当に良かった。楽しかったし、その後はツアーにも出て。カートがオーストラリアに滞在していた2年間かけて作ったんだ。最初の年に5日間、そして次の年にまた5日間みたいな感じで。(制作は)長期間にわたってバラバラに行ったんだ。とにかく最高だった。
そして、ダーティ・スリーのミック(・ターナー)とジム・ホワイトも演奏で参加して。みんな一流の素晴らしいミュージシャンで、彼らと演奏できたのは特別な体験だった。確かジムが最初のセッションに参加して、ステラがその次のセッションを記憶だけを頼りにやってのけたんだ」
――今話してくれたように、ここ数作を共同プロデュースしているウォーペイントのドラマー、ステラ・モズガワとも『Lotta Sea Lice』で初共演していますが、彼女とのアルバム制作はどんなところがやりやすいですか?
「そう、知り合ってから10年、その間に仕事を一緒にしたり、しなかったり。ミュージシャンやプロデューサーとして彼女をすごく尊敬しているし、深い音楽の知識を持っていて、そして多才。彼女のおかげで長年、新しい音楽との出会いがあったし、その上、彼女は素晴らしいドラマー。前2作ではドラムやパーカッションで参加してくれた。彼女とのコラボからは本当にインスピレーションを受けるよ」
――新作『Creature Of Habit』を録音したジョシュア・ツリーは、ウォーペイントがセカンドアルバムの曲作りのセッションをしたり、カート・ヴァイルがステラと『B’lieve I’m Goin Down...』を録音した場所でもあります。あなたはなぜ今回この場所を選んだのでしょう?
「彼らや他の人からも、ジョシュア・ツリーの素晴らしさについて聞いていたんだ。本当にアイコニックなスタジオだし、10年前に初めて訪れたときから大好きになった。このアルバムの曲作り期間中、1年ほどそこに住んでいた。だからそこでレコーディングするのも理にかなってるなって思って。(当時、住んでいたところから)車で20分だったから楽だったし。
そして、新曲やジョシュア・ツリー滞在中に終わらせられなかった曲を数か月後にLAで完成させて。その頃はLAに住んでたから、そうするのが一番やりやすかったんだけど、ジョシュア・ツリーでのレコーディングは本当に素晴らしかったし、インスピレーションに溢れる場所なんだ」
――ジョシュア・ツリーでのレコーディングはUKのプロデューサー、マルタ・サローニが担当していますが、どうして彼女を選んだのですか?
「彼女について良い噂ばかりを聞いていたんだ。実際に数回会ったこともあったし。最初にデモをステラに聴いてもらって、アルバムのアプローチだったり、レコーディング場所だったりについての話し合いから、2人ともマルタが適任だと思った。
ということで、彼女はロンドンから飛行機で来てくれて、確か2週間ほどレコーディングを行って、また戻っていって。そして、数か月後にLAで残りの曲をステラとジョン・コングルトンとレコーディングしたんだ」