新潟発の3人組アイドル・グループ、Negiccoが、ニュー・シングル“光のシュプール”を12月2日にリリース。シングル表題曲としては約2年ぶりにconnieが詞曲を手掛けた“光のシュプール”は、前シングル“サンシャイン日本海”のプロデューサーである田島貴男(オリジナル・ラブ)が編曲で再登板した極上のウィンター・ソング。カップリング曲“1000%の片想い”もconnieペンによるもので、こちらのアレンジにはShiggy Jr.が起用されるなど、話題満載の勝負シングルとなっている。
Mikikiでは、同作のリリースを記念して、プロインタビュアーの吉田豪によるロング・インタヴューを掲載! 第3回は〈ぽんちゃ〉ことMeguが登場。3人のなかでもとりわけ〈一番かわいくないのが自分〉と思っていたという彼女の意識や、歌を含むパフォーマンスの変化を中心に、憧れの存在だったアーティストたちとの交流も含め、T-Palette Recordsに参加してからの3年間をじっくりと振り返ってもらった。 *Mikiki編集部
Nao☆「……すみません、風邪引いて薬飲んでるから取材中ここで寝ててもいいですか?」
――めったにないパターンですけど、大丈夫ですよ! ……というわけで個別インタヴュー2人目は、ぽんちゃです! 今日はTパレに移籍してからの3年間を振り返ってもらいたいんですけど……。
Megu「まず、デビュー曲の“恋するねぎっ娘”が全国でも売られることになって、“Falling Stars”まではそうだったんですけど、そのあとすぐ手売りの時代がまたしばらく続くことになって。そんなときにタワーさんから声をかけていただいたんですよね。connieさんの楽曲がホントに好きだったので、connieさんの楽曲を全国の人に聴いてもらえるっていうのはすごくうれしかったですし、新潟だけで終わらせるのはconnieさんの夢も叶えられてないしっていう気持ちもあったので」
――嶺脇社長が「connieさんの曲でやりたい」って言ったのが大きいですよね。それで『GET IT ON!』、“恋のEXPRESS TRAIN”とconnieさん作のシングルを出すことになって。
Megu「そうですね。全国流通するっていうことで、connieさんからいつもとは違う気合いを感じましたし、『GET IT ON!』までが自分たちの振付だったんですよ。もしこの振付の状態がずっと続くとしたら厳しいなって思ったんですね」
――それはスケジュール的な限界?
Megu「はい。振りを作らなきゃ、覚えなきゃ、曲も覚えなきゃ、みたいな。今後タワーさんでCDを出していくことを考えたら、もう限界だと思って、ダンスを踊ることさえも嫌になってきちゃって。作るのはもっと嫌だったんですけど、そのへんにちょっと不安があったというか。それまでNao☆ちゃんを中心にダンスを作ってきたんですけど、もうネタが尽きちゃって。振りも私が作ったパートはちょっといい加減な部分があったかなってあとで反省したんですけど、そういう妥協の気持ちがちょっと入ってきちゃってて。そこでちょっとどうしよう、みたいなことはありました」
――そこでプロの振付の人を入れることになったのは?
Megu「それは嶺脇社長から。さすがにちょっと振りが似てきちゃってる部分もあったし、見せ方も素人のレベルだったので、タワーの社長さんからは、そろそろ振付の先生をっていう話を、ちょうどこれが終わったあたりぐらいにしてもらって。やっと先生がついたっていう喜びがあって、負担も軽減されました」
――ちょっとずつプロフェッショナルの世界に近づいてきたわけですね。
Megu「そうですね、ダンスの先生がついたことによって、徐々にですけど〈Negiccoちょっと変わったよね〉って昔からのファンの人の声は聞くようになって。ずっと応援してくれてるからこそ、そういう変化にも気づいてもらえたりとか。そのへんからファンの人も、もっとNegiccoを一生懸命応援しよう、みたいになってくれました。その頃から衣装も用意してもらえるようになって」
――もう自分たちで衣装を買わないでいいんだ、と。ネギストッキングとかもそうですけど、だんだん外の人が協力してくれるようになって。
Megu「そうです! あれは初めてやってもらった仕事だったので、プロの方の新しいNegiccoの見せ方というか。ただ撮られるだけじゃなくて作り込むっていうのは初めてだったので、衣装を用意してもらったり、ヘアメイクさんがついたりっていう感動を覚えた年でしたね」
――だんだん手応えも感じ始めた時期ですよね。〈めちゃイケ〉のエンディングテーマに起用されたりで。
Megu「そうなんです、いい感じで盛り上がってきて。〈めちゃイケ〉の頃に盛り上がって、で、落ちたりして」
――落ちたりしたんですか?
Megu「いろいろ波があったんですけど(笑)。そのときはちょっと盛り上がってましたね。周りからも〈『めちゃイケ』のエンディングなんだって?〉とか〈売れるんじゃない?〉とかすごい言われるようになって、そういう発言に若干プレッシャーも感じつつ、うれしかったりっていうのはありました」
――常にプレッシャーを感じる人たちですよね。調子に乗れないタイプというか。
Megu「そうですね、調子に乗れないですね。後先考えちゃう」
――Negiccoの一番大きな特徴は、全員「メンバーで一番かわいくないのが自分」って本気で思ってることだと思うんですけど。
Megu「それは常々思ってます。でも 、ふたりはホントにかわいいですから」
――そう言うたびに、「何言ってんの、私のほうがかわいくないのに!」みたいに怒られるシステムで(笑)。
Megu「だから、3人で話すときは、そういう話は自分からあんまり振らないんですよ」
――謙遜じゃなくて明らかにガチで言ってるっぽいのがNegiccoですよね。ただ、ヘアメイクだのスタイリストだのがついた効果もあってか、“あなたとPop With You!”のジャケぐらいから明らかに洗練されてきてますけど、それでも「私なんかのためにすいません……」みたいな気持ちは消えないものなんですか?
Megu「消えなかったですね(笑)。〈え、こんな服を着ていいのかな?〉とか」
――ダハハハハ! 「ほかの人が着たほうが服のためにもいいのに……」ぐらいの(笑)。
Megu「ホントそれぐらいの気持ちで、全然自信が持ててなかったです」