〈モントルー・ジャズ・フェスティヴァル〉でのライヴ音源を復刻するシリーズの最新作は、昨年他界したロバータ・フラック編。71年の初出演から2008年の最終出演まで5公演からの選曲で、40年近くの開きがありながらも、ピアノに向かって歌うロバータのパフォーマンスは時の隔たりを感じさせない。エリック・ゲイルやリチャード・ティーらがサポートした70年代初頭の音源も貴重だが、圧巻なのは2005年出演時に披露したマーヴィン・ゲイ“Mercy Mercy Me”のカヴァー。同じステージで歌った“Feel Like Makin’ Love”でもマーヴィンの曲を挿む。静謐さと滑らかなグルーヴが交錯する快演だ。