昨年2月の両A面シングル『アイニユケル/ライン』を経て、3年ぶりのフル・アルバムが到着。タイトルが示すように、人工物と血の通ったもの、無機質と有機質といった相対するプロパティーを持つ音のレイヤーで描かれるサウンドスケープは、ひとくちに〈ファンタジー〉と括れない奥行き。優しく、強く、情熱的に──楽曲ごとに変化する彼女の歌声もスリリングで、まぎれもなく、デビュー10年の集大成。