ここでこんな話するかよ!?って感じですが、サブスク音楽サーヴィスによって意外と単曲よりもアルバムの流れがまたちょっと大事になってくるんじゃないのかな……とか思っているtofubeatsです。結局はドデカい試聴ライブラリーってことでもあるので、CDに向いてくれる人もいるといいな、なんて思いつつ。こちらもニュー・アルバム『POSITIVE』絶賛製作中ですが、ここらへんの重心もどう調整すればいいのやら……。というわけで、系統はそれぞれ違うものの首尾一貫している素敵なここ最近の邦楽から、気になる3枚を。

 

Wools Wools Pヴァイン(2015)

“水星”という曲を一緒に作ったオノマトペ大臣PR0P0SEというユニットを僕の同級生とやっているのですが、そのユニットでWoolsと対バンして以降〈めっちゃいい!〉と連呼しているので、YouTubeで“Love & Romance”のビデオを観てみたところオシャレで引き込まれました。知的な一方でドライヴ感みたいなのもしっかりあってこれは!と思ってたのですが、音源のリリースがようやくされた模様です。ヌルッとしているけどところどころカラッとしていておもしろいバランスに。

 

安室奈美恵 _genic Dimension Point(2015)

トップ・アーティストでありながら毎度数割は攻めまくった音像でおなじみの氏のアルバムですが、今回はまさかのソフィー起用で初音ミクとコラボという、尋常じゃないスピード感にも我々大歓喜です。なかなか日本の若手クリエイターもボサッとしていられませんね。“Golden Touch”のスタンダードな感じもなんだか新鮮に。

 

TOWA TEI CUTE MACHBEAT(2015)

毎度のごとく諸手を上げて最高!って感じなのですが、“LUV PANDEMIC”の細野さん、高橋さん、小山田さん、LEO今井さん、水原佑果さんと繋がれていく様はもはやヒップホップのマイクリレーもののPVを観てるようなアガリがあります(個性も立ってて最高)。あとクレジットを見るとレコーディング地が温泉ばっかりで羨ましいなあ~と思うことしきりでした。そもそもこのくらいの年齢になっても自分はフル・アルバムとか作ってるのかな?とか思ったりもした一枚でした。

 

tofubeats(トーフビーツ)
90年生まれ、神戸在住のトラックメイカー。SMAPライアン・ヘムズワース神聖かまってちゃん藤井隆らの作品に関わるほか、最近はRIP SLYMEのニュー・シングル『POPCORN NANCY/JUMP/いつまでも』にて“黄昏サラウンド”をリミックスし、平井堅のニュー・シングル“君の鼓動は君にしか鳴らせない”にも“ソレデモシタイ(tofubeats remix)”を提供。そして、9月16日には自身のニュー・アルバム『POSITIVE』も登場予定! 続報は〈www.tofubeats.com〉 でチェックを!