2015年を無事駆け抜けることができたMikiki。ここでは今年1年で人気の高かったレヴュー記事をジャンルごとに紹介します。おそらく世のヒット・ チャートとは大きく異なるランキングになっていますが、Mikikiの読者の方々が注目した2015年の作品はコレ! ということで興味深い並びなのでは? 今回はCLASSICALのトップ10!

 

 

世界の小澤征爾、日本を代表する歌い手の森麻季、ブルガリアのソプラノ歌手によるアリア集から、古豪アカペラ・アンサンブルによるアメリカン・ソング集まで、多彩な顔ぶれがランクイン。1位に輝いたのは、大萩康司が昨年リリースした『EL ABRAZO』。クラシックの祭典〈ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン〉に出演するなど、2015年も名演を披露したギタリストに人気が集まりました。

そして注目すべきは、ショパンの存在感です。2位の中桐望は、ショパンの本場ポーランドに留学中という87年生まれの前途有望なピアニスト。このCDデビュー作でも、ラフマニノフと共にショパンの楽曲を取り上げ、エモーショナルな表現を見せていました。かたや7位の『The Chopin Project』は、新進気鋭のピアニストであるアリス=紗良・オットと、ポスト・クラシカルの象徴的存在オーラヴル・アルナルズがタッグを組んでの〈ショパン再解釈〉が光る1枚。ポスト・クラシカルではマックス・リヒターの『Sleep』と、チリー・ゴンザレスによる室内楽集『Chambers』も、選外ながら2015年のトピックと言える内容でした。