全国のタワーレコードのスタッフが、己の〈耳〉と〈直感〉だけを基準に世間で話題になる前のアーティストの作品をピックアップし、全店的なプッシュへと繋げる企画〈タワレコメン〉。これまで、相対性理論、神聖かまってちゃん、cero、KANA-BOON、雨のパレード、洋楽ではチャーチズやスカイラー・スペンス、R・シティ、チャーリー・プースといった現行シーンの最前線で活躍するアクトをいち早く発掘しており、現在は月1回のペースでオススメ・アイテムを紹介しています。Mikikiでは、そんなタワレコメンの選定会議に潜入し、作品の魅力を視聴コンテンツと共にお伝えする特集を連載中! 今回は4月度の邦楽編です!!
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タワーレコード本社にて行われたタワレコメンの会議。邦楽担当の腕利きバイヤーたちがオススメのアイテムを持ち寄り、会議室へ集まります。今回も何百タイトルという新作のなかから選ばれた、計7タイトルの音源を聴き比べ、熱い議論の末にタワレコメン・アイテムを絞り込みました。厳しい予選を勝ち抜いたのは……以下の4タイトル!!
★2016年4月度〈タワレコメン〉邦楽編:選出アイテム
大阪を拠点に活動する4人組ガールズ・バンド、絶景クジラの初ミニ・アルバム『他録り』が3店舗からの推薦を受けてタワレコメンに! タメと跳ねの効いたビートと不穏なギター・フレーズによるハードなロックンロール・アンサンブルがめちゃくちゃカッコイイです。サウンドを縦横無尽に引き裂くかのような、やさぐれたヴォーカルも存在感抜群。推薦バイヤーも〈tricotや赤い公園に続くのは、間違いなく彼女たち〉と断言!
【推薦コメント:名古屋パルコ店 高野】
すでに関西では注目株のバンドで、自主企画は毎度ソールド・アウト! フェスでは入場規制が多発! いまこそ知っておくべきバンドです。高い演奏力に支えられたゴリゴリとオルタナティヴなサウンドは、他のガールズ・バンドとは一味も二味も違います。ポップでキャッチーな音の背後に見え隠れする毒っ気には中毒性があり、昭和感と歌謡っぽさにも、どハマりすること間違いなし!
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続いて選出されたのは、昨年もっとも話題を集めたニューカマーのひとつである3人組、D.A.N.のファースト・アルバム『D.A.N.』。XXやブレインフィーダー周辺など最新のビート・ミュージックを咀嚼したバンド・サウンドに、詩情豊かな日本語メロディーを巧みに溶け込ませており、今年を代表する一枚となるのは間違いないでしょう。プレゼン担当スタッフは〈初期のサカナクションを彷彿とさせる〉とポップ・シーンでのポテンシャルの高さもアピールしていました。
【推薦コメント:梅田大阪マルビル店 尾田】
2016年は間違いなく彼ら! 各地のフェスでのパフォーマンスから、業界関係者やアーティストから称賛の声が相次ぎ、噂を呼んでいたバンド、D.A.N.。ここ最近の洋楽テイストのバンドとはまたちょっとベクトルを変えた完全に新世代のサウンドは、J-Popにとどまらずロックやクラブ・ミュージックのリスナーまでも虜にするでしょう。〈日本人離れした〉とはよく言いますが、ここまできたか!という印象です。サウンドはもちろん、PV、ファッションまで、すべてにおいて抜群のセンスを持っており、〈ceroの次はD.A.N.!〉と言っても過言ではない!?
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今月3組目のタワレコメンは、札幌を拠点に活動する5人組、最終少女ひかさの初作『グッドバイ』。激しく性急なギター・ロック・サウンドを基調に、スペイシーなシンセ・フレーズや耳に残るユーモラスな歌詞が重なり、不思議なキャッチーさを作り出しています。ライヴでのパフォーマンスにも定評があり、すでに全国各地のサーキット・イヴェントなどから引っ張りだこだとか!
【推薦コメント:札幌ピヴォ店 小林】
誰かに好きなバンドを薦める際には、だいたいジャンル分けして説明するものだと思う。ただ、彼らにはそんなありきたりな説明は不要だ。ロック? ポップ? そういうことではなくて〈ひかさ〉というジャンルなのだから。今回が初の全国流通盤となる『グッドバイ』は、まさに彼らのこれまでの活動を凝縮した自己紹介的な一枚だ。まずは一度通して聴いてみてほしい。彼らがどれだけ全力で音楽が好きか、その魂が伝わってくるはず。次はライブに行ってみてほしい。彼らがどれだけ全力で音楽を楽しんでいるか。そして、私達を全力で楽しませようとしているか。その頃にはきっと気付いてしまうだろう。〈ひかさ〉というエンターテイメント集団の魅力からは逃れられないってことに。
最後に選出されたのは、謎の仮面バンド、Xmas Eileenのセカンド・ミニ・アルバム『WORLD COUNTDOWN』。ブロステップなど最新エレクトロニック・ミュージックを採り入れたハイテンションなラウド・ロックながら、時折ジャズやスカを思わせるアレンジなど洒脱な横顔も見せ、バンドの懐の深さが窺えます。〈今作で人気爆発の予感〉と推薦バイヤーも太鼓判!
【推薦コメント:邦楽部 窪田】
2013年のクリスマスに結成されたクリエイター集団。楽曲だけでなく、ミュージック・ビデオからグラフィック・デザインまで、すべてをバンドみずからが手掛けています。メンバーの名前も人数も明かされておらず、さらにライブでは仮面を被っているという謎だらけのバンドですが、キャッチーでエモーショナルなメロディーは、理屈抜きにアガること必至! 前作以上にポップ色が強まり、ラウドという括りを越えた今作は、謎に惑わされずに、ただただ感じてほしい一枚です!
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4月度の選考を勝ち抜いたのは上記の4作品でした! アイテムはいずれもリリース済み。入荷状況は店舗により異なりますので、気になる方はお近くのショップへお問い合わせください。次回は2016年5月度のレポートをお届けしますので、お楽しみに!