MOET PARTY DAY TOKYO!!

 2016年6月11日、シャンパンメゾン〈モエ・エ・シャンドン〉主催のイヴェント〈MOET PARTY DAY〉が東京・六本木で開催された。

 このイヴェントは日本だけでなく、フランス、イギリス、カナダ、香港など世界35ヶ国で同日開催されている。スポーツの表彰式や祝福の場でおなじみの〈シャンパンファイト」が初めて行われたのが1967年6月11日。その日、世界三大レースの一つ、仏ル・マン24時間耐久レースの優勝者が表彰式で歓喜のあまり手にしていたモエ・エ・シャンドンで喜びを表現した姿は勝利や歓びの象徴となった。その〈シャンパンファイト〉からちょうど50年となるこの日を記念し〈MOET PARTY DAY〉と制定。世界中で、祝福のシンボルであるモエ・エ・シャンドンとともに、生きとし生けるものすべてを祝福し、喜びを分かち合おう、ということなのだ。

 さすが世界有数のグラン・メゾン〈モエ・エ・シャンドン〉だけあって、すべてがグラマラス! 会場は六本木の有名レストランやラウンジ、ナイトクラブなど9カ所以上におよび、〈White Aperitif〉〈Love Dinner〉〈Night Celebration〉と、それぞれ異なった趣向で一日中モエを楽しむことができる。またイヴェント会場間を移動するための、モエ・エ・シャンドンのデザインがラッピングされた〈MOET BUS (モエバス)」が走るなど、まさに六本木の街はモエ一色! ではさっそく〈Love Dinner〉の会場、1967(イチキュウロクナナ)へまいりましょう。

 真っ暗なアプローチからこの会場のテーマカラーであるロゼ色のライトに導かれ進んでいくと、突然視界がひらけ空がみえるテラス席にでた。そこには大量のクラッシュアイスに抱かれたたくさんの〈MOET & CHANDON〉! アペリティフ タイムはフラッグシップの〈MOET IMPERIAL(モエ アンペリアル)〉で始まった。フルートグラスに広がる美しい黄金の世界、きらめきとともに立ちのぼる泡…ああシャンパンはなぜこんなに人を高揚させるのだろう! このイヴェントのもうひとつの楽しみは、音楽。DJプレイをJazztronikの野崎良太氏が担当しているのだ。オリジナルミックスの“Elouisa”“My Toy”“Shake Your Body”などのディスコ・ファンクのチューンは、シャンパンで高揚した気分をさらに高めていく。あちこちで聞こえ始めた乾杯の声とともに、会場は一気にハッピーなムードに満たされていった。

 BGMがテンポの落ち着いた女性ボーカルに変わったころ、アペタイザーが饗された。ブルーチーズソースでいただく色とりどりの野菜〈産直野菜のプランター仕立て ブルーチーズと共に〉には、ベリーのようなフルーティーな香りと柔らかなのどごしの華やかな輝きを放つ愛されロゼ〈ROSE IMPERIAL(ロゼ アンペリアル)〉があわせられる。続いての〈チャイニーズフラン 三海鮮のヴァプール〉は、アワビ、蟹、ふかひれの入った豪華な一品。〈ロゼ アンペリアル〉はブルーチーズのような強い個性のものにも、フランのような繊細な海鮮スープにもとても馴染みがよく、驚いた。と、シャンパンと料理のマリアージュに驚いていると、マジックショーが始まる。各テーブルをマジシャンがまわり、目の前でさまざまなマジックを披露してくれるのだ。なんとも遊び心のある演出ではないか。“Open”“Show Me Love”“All The Ways”などDJ Jazztronikが紡ぎだす浮遊感のあるミックスで、心地良い酔いに誘われていく。

 メインは〈蔵王牛のプロシュットと美明豚のグリル ブラックペッパーソース、ヴィンコットソース〉。ここで満を持して登場したのが日本初お披露目の〈GRAND VINTAGE ROSE 2008(グラン ヴィンテージ ロゼ 2008)〉だ。グラン ヴィンテージは、最高品質のブドウが育った年だけ、特別に造られる。一年を通しての天候、気温、湿度、風…すべてが発育に影響する中、ブドウに良い条件がすべて揃った、まさに奇跡の年。その2008年に収穫したブドウだけを使い、シェフ・ド・カーヴ(醸造最高責任者)の自由な発想で3品種をアサンブラージュ(ブレンドの意)、ブドウの魅力と個性が惜しみなく表現された芸術品ともいえるシャンパンができあがる。まず、色が違う。ロゼといえばピンクというイメージがあるが、この〈グラン ヴィンテージ ロゼ 2008〉は、ガランス色のような色合いだ。光の反射のせいだろうか? 泡は少し青みを帯びてみえる。口に含むとフワッとひろがる香り、さわやかな余韻……プレステージのものを彷彿とさせるバランスは、さすがに作り手のこだわりを感じさせる。まして、セラーで7年もの熟成期間を経て、今自分の手元にあるのだと思うと感慨深いではないか。

 サプライズはこれだけにとどまらない。このスペシャルなシャンパンをサーブするのは、パリ サンジェルマン・デ・プレの老舗カフェ〈カフェ・ド・フロール〉のギャルソンとして世界を魅了する、山下哲也氏。このイヴェントのために、わざわざパリから来日なさったのだそうだ。そのサーブする姿の美しいこと! 背中、腕、指、ボトル…すべての動きが一体となって、なんの淀みもなく流れグラスを満たす。たった一杯、シャンパンを注いでもらうだけなのに、一瞬、時が止まったかのような錯覚さえ覚えた。特別なシャンパンと特別なサービス。なんて、粋な演出! こんな贅沢な時間を過ごせるなんて、ああ生きてて良かった。

 Jazztronikも負けてはいない。“Into The Groove”“Real Talk”“Now Or Never”ひときわグラマラスな空間を魅惑的な音楽でグイグイと盛り上げていく。そして、ボーカル武田カオリを迎えての、待望のDJ Liveが始まった。“Lost Melody”は、発売されたばかりのJazztronikのオリジナル・フルアルバム『Keystone』からの1曲。メロウなナンバーが体のすみずみまで酔いを運んでいく。

 デザートの〈完熟マンゴーのスノーアイス&ライチジュレ〉が振る舞われるころには、あらゆる角度から五感を刺激され、参加者はみな、トロトロに溶けてしまっていた。そして、贅沢なことにデザートにも〈MOET IMPERIAL(モエ アンペリアル)〉をあわせる。

 さすが、祝福のシンボル〈モエ・エ・シャンドン〉。最後の最後まで、気品と華やかさと驚きにあふれた、喜びいっぱいの時間だった。

 


MOET PARTY DAY TOKYO

フランスで開催されたル・マン24時間耐久レースの表彰式で、優勝者がモエ・エ・シャンドンを観衆に浴びせたのが67年6月11日。それ以降、シャンパンファイトは最も有名な勝利の表現となって世界中に広がっていきました。この記念すべき日を、〈MOËT PARTY DAY〉として世界同時にイヴェントを開催。日本でも〈MOËT PARTY DAY TOKYO〉として六本木エリアがモエ・エ・シャンドン一色となり、お祝いされました。

 


Jazztronik

野崎良太が率いる、メンバーを固定しない自由なスタイルでクラブ系ジャズを展開するプロジェクト。2003年メジャーデビュー。ドラマ、映画音楽等の音楽なども担当し、独自の音楽は多方面から評価される。サウンド・プロデューサー、リミキサー、ミュージシャンとしても数多のアーティストとコラボレーションを重ねる。2014年にはBlue Note 75周年アルバム『Vamos La Brasil』をリリース。5年ぶりのオリジナル・フル・アルバムは、すみれ、武田カオリらが参加したヴォーカル曲含む意欲作となっている。

Jazztronik Keystone ワーナー(2016)

New Album「Keystone」Release Live
7/4(月) 赤坂ブリッツ
7/22(金)ビルボードライブ大阪
7/23(土)福岡スカラエスパシオ