Jazztronikが2020年12月に東京・大阪・横浜のBillboard Live(ビルボードライブ)でライブを行う。

数々の映画やドラマの音楽、CMソング、また椎名林檎やYUKIらとのコラボレーションで知られるピアニスト/プロデューサー/作編曲家の野崎良太。彼によるプロジェクトで、特定のメンバーを持たずに自由な形態で活動を続けているのがJazztronikだ。

音楽ジャンルはダンス・ミュージックからジャズ、クラシックまで、さらにサウンドトラックも手掛けるJazztronik。活動形態はDJからトリオ、大所帯のビッグバンドまで。そして活動の場は日本に留まらず、欧米やアジア諸国などなど。Jazztronik=野崎良太は、とにかく幅広い活動をしている。

そのアーティストとしての振れ幅の大きさ、広範さ、懐の深さ、クロスオーヴァーぶりにはめまいを覚えるほどだが、35曲からなる野崎の自選プレイリストがSpotifyにあるので、Jazztronikビギナーにとっていいガイドになるだろう。

ビッグバンドで吹き込まれた2017年作『BB1』の収録曲“Spotlight”に始まり、ピアノを中心としたリリカルな“Butterfly Dance”(2010年作『Bon Voyage!』収録曲)、ディスコ~クラブ・ジャズ調の優美な“Real Clothes (Album Mix)”(2008年作『JTK』収録曲)と、冒頭の3曲を聴くだけでもその多彩さに驚く。

また『Jazztronik Studio Live Best』(2012年)も、Jazztronik入門に最適。同作は世界中でファンを熱狂させているJazztronikの力強いライブ・パフォーマンスを音盤化した一作で、代表曲“SAMURAI”などの人気曲と新曲がライブ録音で捉えられている。ベストな選曲、生演奏の熱気を封じ込めた録音と、聴きごたえ十分のアルバムだ。

2012年作『Jazztronik Studio Live Best』収録曲“Samurai - 侍”

2004年のシングル“SAMURAI”

ただし、『Jazztronik Studio Live Best』は8年前の作品なので、最新のものではないことに注意を(ぜひ続編〈Jazztronik Studio Live Best 2〉を制作してほしい!)。また、先のプレイリストについても〈70%くらいJazztronikがわかる〉ものだという。

なので、Jazztronikの全貌を知るにはこれまでの足取りを丹念に追うしかないが、かといってその音楽は聴き手を選ぶものではない。むしろ、自然と身体が動いてしまう心地よいリズムと魅惑的で美しいメロディーこそが、Jazztronikの音楽の核心だ。時にスムーズでダンサブルなエレクトロニック・サウンドで、時にパワフルなバンド・サウンドで奏でられるJazztronikの音楽は、老若男女のハートに訴えかけるものだからこそ厚い支持を得ているのだろう。

そんなJazztronikは2019年、ファースト・アルバム『numero uno』を発表した99年から数えて20周年を迎えた。同年にBillboard Liveで行ったアニヴァーサリー・ライブが大いに盛り上がり、ファンから好評を博したことも記憶に新しい。

2019年のシングル“FLY AWAY”。デビュー20周年を記念して発表された

そして2020年9月には、初のオルゴール・カヴァー・アルバム『DREAM』をリリース。また10月には、徳間ジャパンからリリースした『Horizon』(2003年)『七色』(2004年)『CANNIBAL ROCK』(2005年)の3作を高音質のUHQCDでリイシューした。さらに2021年1月20日(水)、クラウドファンディング・プロジェクトが話題を呼んだ12インチ・シングル『SAMURAI』を自身のレーベル〈七五三Records〉から限定盤としてリリースする予定だ。

2020年作『DREAM』ティーザー

と、怒涛のリリース・ラッシュの最中であるJazztronikが、2020年の締めくくりとしてイヤー・エンド・ライブを行う。毎年恒例となっているこの公演は、ヴォーカリスト、ストリングス、さらにブラス・セクションを迎えた豪華なバンドによるライブ・セットが観どころだ。

今回の公演には、2019年のシングル“FLY AWAY”に参加したAISHAら複数のシンガーと、サクソフォニスト、ヴァイオリニスト、チェリストが参加。ステージ上にたくさんのプレイヤーたちがひしめきあうJazztronikの演奏は、グルーヴィーでカラフルかつゴージャスなパフォーマンスによって、オーディエンスを興奮させてくれることだろう。

Jazztronikの音楽とともにBillboard Liveのラグジュアリーな空間で過ごす一夜は、格別のものになること請け合いだ。ぜひこの機会を逃さないでほしい。

ビッグバンド編成によるBillboard Live TOKYOでの2015年のライブ映像

 


LIVE INFORMATION
Jazztronik Special Live Set 2020

2020年12月18日(金)Billboard Live YOKOHAMA
1stステージ:開場 17:00/開演 18:00
2ndステージ:開場 20:00/開演 21:00
サービスエリア 7,200円/カジュアルエリア 6,700円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

2020年12月27日(日)Billboard Live OSAKA
1stステージ:開場 17:00/開演 18:00
2ndステージ:開場 20:00/開演 21:00
サービスエリア 7,200円/カジュアルエリア 6,700円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

2020年12月28日(月)Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場 17:00/開演 18:00
2ndステージ:開場 20:00/開演 21:00
サービスエリア 7,200円/カジュアルエリア 6,700円(1ドリンク付き)
★詳細はこちら

■メンバー
野崎良太(ピアノ/キーボード)
藤谷一郎(ベース)
天倉正敬(ドラムス)
伊藤 彩(ヴァイオリン)
Robin Dupuy(チェロ)
ヒロムーチョ(サックス)
AISHA(ヴォーカル)
有坂美香(ヴォーカル) ※12月18日の横浜公演に出演
エリアンナ(ヴォーカル) ※12月27日の大阪公演、12月28日の東京公演に出演

※本公演は新型コロナウイルス感染症対策用の座席レイアウトを使用し、公演を実施いたします
※お申込みは1ステージ2名様までとなります
※ご来場前に必ず〈営業再開時の新型コロナウイルス感染症対策について〉内の〈お客様へご協力のお願い〉をご確認ください