2017年ジャコ没後30年に合わせてこの12月には映画『JACO』の公開など、関連の話題は未だ尽きることがない。そのジャコを日本で一番身近に見つめ続けてきた人、それが本書著者、松下佳男氏である。この本はノンフィクション本でも自伝でもない。タイトルにもあるように “語録”である。ジャコの発したその言葉に、人はどのような普遍性を見つけ、そして残された音楽にどんな意味を感じるのか? その示唆に富んだコメントの数々は松下氏の前書きにあるように、クリエイターへの金言が詰まっている。ジャコの音楽はそのパーソナリティと密接に紐付いており、ジャコの音楽への理解に必ず貢献する。ファン必携の1冊。