サウス・ロンドン出身のラッパー。アデルやエイミー・ワインハウスが卒業した名門ブリット・スクールを、同級生であったキング・クルールと共に卒業し、その後はナズのロンドンO2アリーナ公演やジョーイ・バッドアスのUKツアーのサポートに抜擢される。ADHDと難読症という障害を感じさせない姿勢に共感するファンも多く、2018年度ブリット・アワードでは2部門にノミネート。さらにNMEアワードでは最優秀ブリティッシュ・ソロ・アーティスト賞を受賞している。そして今年、5月17日には遂に初来日公演が決定! 絶対に今観なければいけないアーティストだ。
ジョーイ・バッドアスやナズのUK公演でサポートを務め、すでに〈グラストンベリー〉出演も果たした南ロンドン出身のラッパー。〈Sound Of 2016〉のノミニーという肩書きはともかく、作風はブリット・スクール出身(キング・クルールと同級生だそう)で演劇を学んだという経歴も頷けるものだ。いない妹について歌ったクウェス制作の“Florence”をはじめ、ひなびた風情の音使いとボソボソ温かい語りのコントラストが印象的。物凄く大雑把に〈現代版ストリーツ〉〈男性版ケイト・テンペスト〉と形容することもできそうだが、フロウの雰囲気はルーツ・マヌーヴァの影響下にもありそう。いずれにせよグライムがまた関心を集める周期にあって、ブリット・ホップの多様性と充実ぶりを別の角度から実証する一枚だ。