レゲエやブラジル音楽を内包したポップ・サウンドで人気を博す5人組、bonobosがBillboard Liveに初登場。6月7日(水)にBillboard Live TOKYO、6月9日(金)にBillboard Live OSAKAでライヴを行う。昨年リリースした2年半ぶりのアルバム『23区』が現代的なリズム感覚を堪えたシティー・ミュージックとして高評価を受けた彼らだが、すでにキャリアは15年以上。メンバー・チェンジを度々繰り返しながら、現在は5人編成で活動している。ここ最近のライヴは、セットリストを見るかぎり『23区』の楽曲を中心にしつつ、新旧の名曲を織り交ぜたパフォーマンスとなっているよう。ここでは、彼らのディスコグラフィーを辿りながら、Billboard Liveに向けた予習として、当日披露されそうな名曲の数々を紹介していこう。

『23区』収録曲“23区”の2016年のライヴ映像
 

21世紀初頭に大阪で結成されたbonobosは、2003年にシングル“もうじき冬が来る”でメジャー・デビュー。不動のフロントマン・蔡忠浩のハイトーンを活かした柔らかな歌声と心地良いバック・ビートが重なるダブ・ポップで注目を集めた。初期の彼らの活動において、エポック・メイキングな1曲を上げるとすれば、やはり2005年のセカンド・アルバム『electlyric』収録曲“THANK YOU FOR THE MUSIC”となるだろう。“We Will Rock You”のリズム・パターンを下敷きに、てらいなく音楽愛を歌った同曲は、ミュージック・ラヴァーたちのハートを掴み、ロック系のDJイヴェントでもアンセムとなっていた。いまなお同曲はライヴでも定番のナンバー。なお、『electlyric』からは、“あの言葉、あの光”もたびたび演奏されているようなので、押さえておきたい。

そして、2006年の3作目『あ、うん』からは“Beautiful”、現在まで蜜月関係が続いているPヴァインへの移籍を果たした2009年作『オリハルコン日和』からは“ICON“と“GOLD”をチェック。特に“GOLD”はアンコールの最後に演奏されることもある楽曲で、大切な人々への感謝の気持ちをまろやかなファンクネスに乗せて届ける、珠玉のソウル・ナンバーだ。

続く2011年作『ULTRA』は、管弦楽器をふんだんに採り入れ、bonobos流のチェンバー・ポップを奏でた意欲作。同作の収録曲では“あなたは太陽”が、現在のセットに入れられていることが多い。そして、その延長線上でシンフォニックなサウンドを突き詰めつつ、自身のルーツであるダブ/レゲエを手繰り寄せたのが2014年作『HYPER FOLK』。陽光が降り注ぐような祝祭感に溢れた“うつくしいなまえ”を聴いてほしい。

もちろん最新作『23区』は聴きこんでライヴに挑みたいところ。2015年にキーボーディストの田中佑司、ギタリストの小池龍平、ドラマーの梅本浩亘が加入し、2008年ぶりとなる5人体制となった彼らにとって現編成での初アルバムにあたる同作。ロック的な力強いギター・サウンド、生命力に溢れたシンフォニー、艶やかで都会的なグルーヴ、現代ジャズとも共振するビートのタイム感など、多様な音楽性をしなやかに融合し、洒脱なポップスへと開花させている。1曲目の“東京気象組曲”を皮切りに、“Cruisin’ Cruisin““Hello innocenc““うつくしいひとたち”“23区”など粒揃いの楽曲で、東京の風景を色彩豊かに描いた。

現在、バンドのヴァイブスは最高潮のようで、今年3月に東京・代官山UNITで行われたワンマン・ライヴでは、蔡が〈いまがいちばん良いんじゃないかな〉といったMCをしていたそう。史上最高のbonobosを、バンド初登場となるBillboard Liveで堪能したい。

 


LIVE INFORMATION
bonobos
2017年6月7日(水)Billboard Live TOKYO
1stステージ:開場17:30/開演19:00
2ndステージ:開場20:45/開演21:30
サービスエリア 6,900円/カジュアルエリア 5,400円
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2017年6月9日(金)Billboard Live OSAKA
1stステージ:開場17:30/開演18:30
2ndステージ:開場20:30/開演21:30
サービスエリア 6,900円/カジュアルエリア 5,900円
★詳細はこちら