浜崎あゆみ、椎名林檎、宇多田ヒカルといった日本のディーバたちがデビューした1998年。世紀末の混沌としたムードと新世紀への希望を纏ったアーティストたちが登場したその年に、シンガーソングライターの松崎ナオもエピック・ソニーからデビューした。

そんな彼女が、2026年2月1日(日)にビルボードライブ横浜のステージに初登場する。松崎は開催の前月に50歳を迎える。その直後のライブということもあって、公演名はそのまま〈松崎ナオ ー50ー〉。ここでは同公演に向けて、松崎の代表曲やライブの見どころなどについて触れていきたい。

松崎の代表曲として真っ先に挙げたいのが“川べりの家”だ。2006年から現在に至るまで、NHK総合「ドキュメント72時間」のテーマソングとして起用され続けている曲で、きっと一度は耳にしたことがある人も多いはずだ。

「ドキュメント72時間」は、さまざまな場所にカメラを据え、そこに集う人々の姿を定点観測するドキュメンタリー番組だ。同番組は、カメラに映る一人ひとりが異なる人生を歩み、異なる思いを抱いて日々過ごしていることを伝えているが、“川べりの家”はそうした日常とそこに生きる人たちに静かに寄り添う楽曲と言えるだろう。

“川べりの家”は今回の公演でもきっと披露されるだろうが、それ以外ではサイケデリックフォークなデビューシングルの“花びら”や、シェリル・クロウを彷彿させるような“電球”、自然の描写とともに松崎自身の人生観を歌った“hello, goodbye”などもぜひ聴きたい。非日常を味わえるビルボードライブで耳にする生活に根差した松崎の歌は、きっと新鮮に聴こえるだろう。

少し変化球な楽曲としては、Nintendo Switchソフト「クレヨンしんちゃん『炭の町のシロ』」の主題歌で松崎がボーカルを担当した“磁石でいうとNとS”も挙げておきたい。「ぼくのなつやすみ」シリーズの生みの親でもある綾部和が作詞、「無限回廊」シリーズなどの劇伴を手がける坂本英城が作曲と編曲を務めた同曲は、どこか人懐っこい松崎の歌声と清涼感のあるポップなメロディが耳に残る名曲だ。松崎自身が書き下ろした曲ではないだけに可能性は低いかもしれないが、50歳を祝う特別なステージでの披露に期待したい。

さらに今回の公演はバンド編成ということもあり、松崎が率いるバンド鹿の一族のナンバーもパフォーマンスされるかもしれない。ストレートなガレージロックから変拍子を用いたオルタナロックまで、一癖も二癖もある曲ばかりなのでライブにおいていいアクセントになるはずだ。

今回のライブは、松崎がこれまで積み重ねてきたキャリアや経験、そして歌への思いをすべて注ぎ込んだステージになるだろう。決して着飾らず、ありのままの自分を愛する彼女の姿を、ぜひその目に焼き付けてほしい。

なお、松崎ナオから公演に向けたコメントも到着している。

理想の音楽はどこにあるんだろう
と、たくさん音楽を創ってきました。
今を越える今ばかり考えて来たので、ほとんど振り返ることもなく過ごして来ました。
2026年50歳になります。折角ビルボードからライブのお話を頂いたので、
昔の音源を聴いて、昔つくった音楽を今のやり方で初めてやってみようと決意しました。その姿をぜひ見に来てほしいです。

 


LIVE INFORMATION
松崎ナオ ー50ー

2026年2月1日(日)ビルボードライブ横浜
1stステージ
開場/開演:14:00/15:00
2ndステージ
開場/開演:17:00/18:00
https://www.billboard-live.com/yokohama/show?event_id=ev-21082

■チケット料金 ※飲食代金別
DXシート DUO:16,100円(ペア販売)
DXシート カウンター:7,500円
S指定席:7,500円
R指定席:6,400円
カジュアル センターシート:7,000円(1ドリンク付)
カジュアル サイドシート:5,900円(1ドリンク付)

※本公演はClub BBL会員、および一般販売をWEB受付のみ実施いたします
※法人会員は電話にてご予約承ります

■メンバー
松崎ナオ(ボーカル)
奥村大(wash?)(ギター/コーラス)
日比谷カタン(ギター/コーラス)
うつみようこ(ピアノ/コーラス)
中村きたろー(ベース)
鹿野隆広(鹿の一族)(ドラムス)