思い出野郎Aチームがビルボードライブ横浜に初登場!　日常を彩る最新EP『エンドロールの後に』をツアーファイナル目前に改めて聴き直す

2025年12月7日（日）、多摩美術大学で結成されたソウルバンド思い出野郎Aチームが、ビルボードライブ横浜のステージに初登場する。本公演は、彼らが今夏にリリースした最新EP『エンドロールの後に』を携えて開催したリリースツアーの締めくくりとして行われる。

今年は思い出野郎Aチームにとって例年以上に濃い1年となった。2017年に発表した“ダンスに間に合う”が、フジテレビ系月9ドラマ「続・続・最後から二番目の恋」のエンディングテーマとして小泉今日子&中井貴一によってカバーされたことで、再び注目を集めたのだ。

きっとドラマをきっかけに思い出野郎Aチームと出会った人も多いはず。ここではビルボードライブ横浜での公演に向けて、『エンドロールの後に』を改めて深掘りしながら、バンドの魅力を1人でも多くの人に伝えたいと思う。

『エンドロールの後に』の冒頭、まず目に飛び込んでくるのが“人生は失敗だった”という強烈なタイトルのナンバーだ。ドラムのフィルインとともに〈人生は失敗だった／どうにもなりゃしねえ〉といきなりパンチラインをかましたかと思えば、すぐさま〈だけどハッピーだ／ぜんぶOKさ〉と全肯定して、聴く者の頬をゆるませる。ネガティブな感情を軽やかにひっくり返す、思い出野郎Aチーム流の超ハッピーソングだ。

ライブ会場には、さまざまな人が集まる。その日を心待ちにしていた人もいれば、日々の疲れから逃れるように足を運んだ人もいるだろう。“人生は失敗だった”からは、そんな雑多な人々を丸ごと包み込み、〈全員をハッピーにしてしまう〉エネルギーが放たれているように感じる。

表題曲“エンドロールの後に”は、お笑い芸人のハナコが2024年に開催した単独公演のエンディングテーマとして書き下ろされた。エンドロールが終われば誰もが日常へ戻っていく、そんな余韻を描いた楽曲はライブで聴くと一層心に沁みるはずだ。

夢のような時間もいつか必ず終わりが来る。帰路につけば、家事や仕事に追われる日々が待っている。しかし、今の自分はライブ前の自分と同じではない。ほんの少しだけ、心と身体が軽くなっているのだ。ささやかな日常をそっと彩ってくれるファンクナンバーとして、ぜひライブで聴きたい曲である。

そしてラストの“僕らは踊らなくなった”（CDにはボーナストラックとして“はじめての感情”が収録）。“ダンスに間に合う”の続編、つまりは8年越しのアンサー曲とも受け取れそうな楽曲だ。“ダンスに間に合う”で描かれる人物には踊り続ける若さを感じたが、“僕らは踊らなくなった”ではそのタイトルどおり、環境の変化によって踊る余裕すらなくなってしまった人の現在の気持ちがにじんでいる。だが、それは決して寂しいことではない。かつて踊った日々を懐かしく思い返すこと自体が、またかけがえのない時間なのだ。

そのほか、対立の前で抱くやりきれなさを受け止めつつも、〈それでも音楽を信じたい〉という願いを込めた“BGM”や、自分らしくあることの価値や生き方の多様性をそっと肯定する“帰らなくていい”といった思い出野郎Aチームならではの温かなメッセージが滲む楽曲も、年末の横浜で聴くとより胸に響きそうだ。

楽曲の歌詞やメッセージについて触れてきたが、もちろんサウンド面でも聴きどころは多い。前向きな空気を象徴するブライトなトランペット、力強さと温かさを併せ持つドラムが、心地よいグルーヴを生み出している。ファンク、ソウル、ディスコなど多彩な要素を進化させた人懐っこいサウンドを、ぜひビルボードライブ横浜で体感してほしい。

なお、思い出野郎Aチームから今回の公演に向けたコメントも到着している。

LIVE INFORMATION
思い出野郎Aチーム
『エンドロールの後に』リリースツアー 追加公演
2025年12月7日（日）ビルボードライブ横浜
1stステージ
開場／開演：14:30／15:30
2ndステージ
開場／開演：17:30／18:30
https://www.billboard-live.com/yokohama/show?event_id=ev-21034

■チケット料金　※飲食代金別
DXシート カウンター：8,400円
S指定席：8,400円
R指定席：7,300円
カジュアル センターシート：7,900円（1ドリンク付）
カジュアル サイドシート：6,800円（1ドリンク付）

※本公演はClub BBL会員、および一般販売をWEB受付のみ実施いたします
※法人会員は電話にてご予約承ります

■メンバー
高橋一（トランペット／ボーカル）
斎藤録音（ギター）
岡島良樹（ドラムス）
宮本直明（キーボード）
増田薫（サックス）
山入端祥太（トロンボーン）