前作『Revolution Radio』から3年4か月ぶりとなった13枚目のオリジナル作は、全10曲入りでトータル26分(日本盤にはボートラ追加)で駆け抜けるコンパクトな内容だ。スルッと聴ける収録タイムながら、一曲一曲に込められた熱量とパワーは圧倒的だ。判で押したようなパンクをなぞるのではなく、その源泉とも言えるロックンロール、モータウン、ガレージ・ロック、グラム・ロック路線へと回帰。しかしながら、どの曲も懐古とは無縁のフレッシュな煌めきを放ち、バンドの面目躍如たるグリーン・デイ節がビッシリ敷き詰められている。郷愁漂うメロディーはポップに弾け、ビートが強調されたサウンドには原始の衝動が迸り、シンプルに歌って踊って暴れ出したくなる楽曲ばかりなのだ。