伊ウンブリア州生まれローマ育ち、7つで音楽に親しみ10歳でテナーを始めたフィリッポは18歳で正式な音楽教育を始め、07年にオランダに学び13年に演奏活動に入る。デイヴ・リーヴマンなどと共演し実力を磨き、15年初リーダー作『Disorder at the Border』を発表、恩師をゲストに迎えた作品は完成された出来で一聴して驚くが、さらに2年の研鑽を経た本作。ストレートアヘッドなモードジャズに飢えていた方には絶好の獲物だ。かなりの吹き手だ! コルトレーンの持つ精神性を現代的な感性でアレンジした完成度の高い一枚。①④⑦といい曲が揃い、アレンジのセンスもソロのレヴェルも高い。