88年の傑作ドキュメンタリーが遂にDVD化。舞台はチリのサンティアゴ。貧しさから映画を見たことがない子供たちに、女性教師が映画の成り立ちから仕組みまでを教える無料教室を開く。その過程の記録である。列車とは、映画の起源であるリュミエール兄弟の『列車の到着』のこと。映画を初めて見る子供たち。その表情を見るだけですこぶる感動的だが、この映画が素晴らしいのは、子供たちが教師と映画を作り始めるところだ。子供たちが作る映画とは何か? チリ当局がこの映画を21歳以下に見せることを禁じた理由がここにある。映画を見ることと作ることの根源に触れる奇跡の58分。