現代MPBの頂点、マリア・ヒタの5枚目となるスタジオ・アルバムは、2007年の『Samba Meu』に続くサンバ作品だ。ジャジー&メロウな味付けが光る極めてハイセンスな音作り、そして軽やかななかにも情念めいた凄みを放つ母エリス・レジーナ譲りのヴォーカルは、デビュー以来一切ブレず、動じず、奇を衒わず。常に正攻法で傑作を生み続けている点に、格の違いを痛感させられる。今作も本当に素晴らしい!