今回のアルバムはクラシック・ファンにとって目から鱗。アルゲリッチの演奏活動と凄味は昨年の別府音楽祭の感動が蘇ってくるが、その演奏を彷彿とさせる音楽がこの4枚にびっしりとつまっている。今作の音源は、若きアルゲリッチがドイツラジオ局に放送用録音として残した演奏でDoremiレーベルより発売されている。この度Profileレーベルが放送局のマスター音源を初CD化。どの演奏も息をのむほど聴き入ってしまう。リスト《ハンガリー狂詩曲第6番》、ショ パン《バラード第4番》では、情熱的でかつ圧倒的なテクニック。また、なかなか聴くことができない楽曲も収録されており重要なアルバムといっても過言ではない。