裏方から表方へ――いま、LPことローラ・ペルゴリッジに注目すべし!

 『Sticks + Stones』に続き多くの曲でシェルバックやサヴァン・コテチャが腕を振るい、ラミ・ヤコブら初顔合わせ組もシェルバックと同じマックス・マーティン門下生が目立つなど、ある意味、想定内の布陣で固められた『Sorry I’m Late』。そんななか、ここでは新生シェール・ロイドを印象付けるスロウ・バラード“Human”を提供した、LPことローラ・ペルゴリッジに注目したいと思います。

 NY生まれ/LA在住の彼女は、2001年に『Heart-Shaped Scar』でコッチから歌手デビューを飾るも、いまいちパッとせず。その後LA・リードの手引きでアイランド・デフ・ジャムとソングライター契約を結び、バックストリート・ボーイズ“Love Will Keep You Up All Night”(2007年)を境に少しずつその才能を開花させることに。そして2010年以降、リアーナやクリスティーナ・アギレラ、リタ・オラにレオナ・ルイス、さらにはシェールといった、いかにも我の強そうな歌姫たちから続々と指名を受けるまでの売れっ子に成長していくのです。

 もちろん、シンガーとしての夢も捨てたわけではなく、6月下旬には延期を重ねていた10年ぶりのアルバム『Forever For Now』が登場する予定。先行EP『Into The Wild』では簡素なフォーク・ロック・サウンドに乗せ、〈パティ・スミスmeetsフローレンス・ウェルチ〉とでも言ってしまいたい圧倒的な歌唱力を披露していましたが、さて新作はどう出るか。いずれにせよ、職業ライターとして研鑽を積んだローラが、スポットライトを浴びる日は近そうですよ!

 

▼関連作品

左から、バックストリート・ボーイズの2007年作『Unbreakable』(Jive)、リタ・オラの2012年作『Ora』(Roc Nation/Columbia)、シェールの2013年作『Closer To The Truth』、LPの2014年作『Forever For Now』(共にWarner Bros.)
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