2014年の復活作以降は変名を含めて定期的なリリースがあったものの、それらからどこか〈蔵出し音源〉っぽさを感じていたのは筆者だけではないはずだ。そういう意味で本作は新録然としたトラックが並んだ待望の〈新作〉と言えるだろう。最近のライヴでセットに組み込まれている“T69 collapse”には近年のジューク/フットワークの要素が垣間見られるし、緻密でスリリングなビートメイキングにはやはり感嘆させられる。