日本主導で登場のカヴァー・アルバムは、昔のFM的な〈洋楽〉ノリも交えた80sアダルト・コンテンポラリー中心の選曲で、主役のジェントルさを前に出した好盤に。かつての“Georgy Porgy”も念頭にあったのか、幕開けから同じTOTOの“Africa”を取り上げ、ホール&オーツやドゥービー兄弟らの名曲群が誠実に快唱されていく。ケリー・プライスとかぶる“Through The Fire”も多重コーラスによる疑似グループ仕立てで良好。