INTERVIEW

アルフレッド・ロドリゲス インタヴュー「ラテン・ジャズもアフロ・キューバンもある。でも、ジャンルに収まらない僕自身の音楽なんだ」

撮影 : 衣斐 誠

「ペドリートと2人でタコのように16本の手を駆使していろいろやっているんだ!」

 5月初めに来日、ブルーノート東京でトリオによる鮮烈なライヴを見せてくれたアルフレッド・ロドリゲス。キューバのハバナで有名な歌手の父のもとに生まれクラシック音楽の教育を受けていた彼は21歳のとき、モントルー・ジャズ・フェスティヴァルでクインシー・ジョーンズに見出されて米国に亡命。以後、クインシーのプロデュースのもと作品を発表している。

ALFREDO RODRIGUEZ,PEDRITO MARTINEZ Duologue Mack Avenue(2019)

 最新アルバムは、同じくキューバ出身のパーカッション奏者/歌手のペドリート・マルティネスとふたりだけで作った『デュオローグ』である。

 「たくさんのいろんな音が入っていてふたりだけで演奏しているようには思えないと、みんなにいわれるよ。タコのように8本の手を駆使して、ふたりで16本の手でいろんなことをやってるんだ。ふたりのタコだね(笑)。メインの歌はペドリートで、僕はハーモニーとコーラス。ペドリートはアフロ・キューバンの歌い方をバックグランドに持ってるので、ソリストとしての彼の声の特徴と僕のコーラスの声の特徴を生かすことにした」

――1曲目の“アフリカ”がとても印象的です。

「この曲の中にいろんな要素を持ち込んだ。アフリカから来たアフロ・キューバンの流れと、米国音楽の要素、両方を込めたもので、このアルバムの全体のカラーを決定づける曲になっている」

――クラシック音楽をベースにしているからか、アフロ・キューバンぽくないピアノですよね?

「僕もそこを意図してアルバムを作ったんだ。ペドリートがアフロ・キューバンを強く打ち出していることは誰の目にも明らか。いままで誰もしていないようなことを自分が探すときに、自分のクラシック音楽のバックグラウンドをペドリートに寄せることで、ありきたりなアフロ・キューバンのアルバムになることは避けたかった。より広い人たちに向けて届けたいという意図がある」

――“エル・プント・クバナ”は古い曲ですよね?

「グァヒーラだ。この歌を歌っていたセリナ・ゴンサレスと父が知り合いで小さいころから面識があったのと、世界中でこういったグァヒーラ(ムシカ・カンペシナ)を知っている人はまだまだ少ないので僕がこうやって取り上げることでもっと知ってほしかった」

――あなたの音楽をカテゴライズするなら、ラテン・ジャズですか?

「ひとつのジャンルに収まるような音楽を作っているつもりはない。ラテン・ジャズの要素も、アフロ・キューバンの要素もある。でも、僕自身の音楽は僕自身の音楽なんだ、という風にとらえている」

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