インタビュー

ティボー・ガルシアの視点。映画「マチネの終わりに」に出演した若手ギタリストが語る

ティボー・ガルシアの視点。映画「マチネの終わりに」に出演した若手ギタリストが語る

クラシックギター界の注目株ガルシアが初来日

 フランス生まれながら、スペインにもルーツを持つ若手ギタリスト、ティボー・ガルシアが6月に初来日した。その抜群のテクニックと音色はすでに世界的な注目を集めている。難関として知られるGFA国際ギター・コンクール(アメリカ)で2015年に第1位を獲得した他、様々なコンクールで優勝を重ねて来た。日本を代表するギタリスト・福田進一氏も彼のアルバムに推選文を寄せ、「偉大な才能」と絶賛している。

 エラート・レーベルから2枚のアルバムをリリースしており、どちらも興味深い選曲によるものだ。デビューCDは『レイエンダ』(2016年リリース)。

 「僕自身のオリジンであるスペインを中心に、広がりを持つラテン的音楽の世界を旅行するように巡った作品集です。ある種、パーソナルな趣を持った作品集とも言えますが、有名な作品とそれほど知られてない作品をバランス良く取り上げるように選曲しました」

 とガルシアは語る。7歳でギターを始めた。そしてトゥールーズの音楽院で9年間ギターを学び、16歳でパリ国立高等音楽・舞踏学校に入学した(同期生に日本人ギタリスト・徳永真一郎がいる)。尊敬するギタリストとしては、イダ・プレスティ、セゴヴィア、イエペス、ブリームなどを挙げる。室内楽などにも積極的で、カウンターテナーのフィリップ・ジャルスキーとデュオ・コンサートを行ったりもしていると言う。彼の幅広い音楽的視点が活かされているのが、第2作目となる『バッハに捧げる』(2018年リリース)だ。

 「バッハを中心にして、ギターの多様性を伝えるようなアルバムにしたかった。バロック音楽だけでなく、バッハから影響を受けた様々な時代の音楽を取り入れました。同時に、ソロ楽器としてのギターの魅力だけでなく、アンサンブルでの魅力も知って欲しくて、声楽とのデュオも加えました」

 グノーの《アヴェ・マリア》はもちろんのこと、ヴィラ=ロボス、タンスマン、ボグダノヴィチといった選曲のラインナップの中に、バッハから続くクラシックの伝統が息づいている。

 「バッハの音楽には小さい頃から親しんで来たので、常に原点にある音楽と言うことも出来るでしょうね」

 そんなガルシアだが、この11月1日公開の映画『マチネの終わりに』に若く才能あふれるヨーロッパ人ギタリストとして出演している。主人公・蒔野聡史を演じる福山雅治とも共演。

 「映画に出演するのは素晴らしい体験でした。福山さんも自信に満ちた素敵な人で、彼のインスタグラムをフォローしています。すごく活動的で、驚きますね」

 どんなシーンに登場して来るのか、今から楽しみだ。

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