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photo:Jimmy Katz
新作『From This Place』に見るパット・メセニーの音楽観
パット・メセニーが6年ぶりにスタジオ録音の新作『フロム・ディス・プレイス』を発表した。ロン・カーターとのデュオでツアーしている時にロンから聞いた、60年代のマイルス・デイヴィス・クインテットの音楽作りに関する話がきっかけで、同じ頃にパットがツアーで数百回ものコンサートで一緒に演奏していたグウィリム・シムコック(ピアノ)やアントニオ・サンチェス(ドラムス)、リンダ・オー(ベース)とのカルテットを中心に書下ろしの音楽を録音することにした云々……という新作の背景については、パットの公式ウェブサイトに詳述されている。そこで、今回の電話取材で与えられた30分間は、おそらく彼の代表作のひとつとなるであろうこの新作をめぐる会話を通じて、改めて彼の音楽観やその背景を探ってみることにした。
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